淡い恋の思い出が蘇る、とんでもないパンが生まれてしまった。
今年で155周年を迎えるパンの老舗・木村屋總本店がNEC、ABEMAと共に恋愛感情を表現した「恋AI(れんあい)パン」を開発。関東近郊のスーパーや木村屋の直営店などで2月1日から順次発売する。
しかし、恋愛をパンで表現するとはどういうことなのか?しかも、誰もが経験したことのあるときめきや恋心、失恋の感情などを味で再現するとはあまりに斬新すぎる。
先日、その不思議すぎる「恋AIパン」の発表と試食会が行われたので参加させていただいた。
今回誕生した「恋AIパン」は、Abema TVの人気恋愛番組「今日、好きになりました。」の参加者の会話と、昭和から令和までの曲の中からフルーツやスイーツが登場する曲の歌詞をNECのAIで分析し、恋愛感情と食品を紐づけて味を表現したという。
恋愛を美味しさに落とし込んだパンは全5種類の蒸しパンだ。(希望小売価格:税込200円)
(1)運命の出会い味 (2024年4月1日(月)販売開始予定)
(生地:わたがし味、マーブル:りんご、トッピング:青クランチ)
「りんご」の甘い香りが「わたがし」の風に乗って心をくすぐった。これって偶然?運命のいたずらを「クランチ」が感じさせ、これから始まる恋を予感させる味。
(2)初めてのデート味 (2024年4月1日(月)販売開始予定)
(生地:ライム、マーブル:柿、トッピング:オレンジピール)
「ライム」と「柿」が初めて一緒になった2人分のワクワクドキドキ。「オレンジピール」のほのかな甘みが2人の距離を縮め、未来への一歩を後押しする味。
(3)やきもち味(2024年3月1日(金)販売開始予定)
(生地:紫芋、マーブル:ずんだ・トリュフオイル、トッピング:レーズン)
「紫芋」と「ずんだ」が混ざった心はマーブル模様。素直になれない自分が嫌い。「トリュフ」と「レーズン」の香りが胸の奥で絡まって不安な気持ちがとまらない味。
(4)涙の失恋味(2024年2月1日(木)販売開始予定)
(生地:サイダー、マーブル:ぶどう、トッピング:ドライりんご)
青い季節に「サイダー」の泡のように消えた恋。「ドライりんご」の甘くてやさしい香りも、「ぶどう」の涙と一緒にこぼれて、甘酸っぱい想い出になった味。
(5)結ばれる両想い味(2024年2月1日(木)販売開始予定)
(生地:もも、マーブル:ドランゴンフルーツ、トッピング:はちみつ)
太陽のような「ドラゴンフルーツ」の君に、頬を赤らめた「もも」が寄り添う。甘くとろける「はちみつ」が祝福し、ずっと一緒にいたい気持ちが膨らむ味。
どれもカラフルで老舗の商品とは思えない見た目だが、木村屋總本店取締役の齊藤浩二氏は、「次世代へ幸せの輪を広げる」という思いから今回の新商品を開発したという。
齊藤浩二氏「創業155周年を迎えるにあたり、若年層をターゲットとした商品開発をしたいと思っていました。そこで若者の日常を調査したところ、恋愛離れや恋の形が変わりつつあることが分かり、若者の恋愛を応援するパンを本気で作れば次世代へ継承するきっかけになるのではないかと考え、今回のプロジェクトを立ち上げた次第です」
『恋愛離れとはいえ、恋をしたい若者は減っていないはず』。老舗と最先端の企業が、そんな一つの思いに向かって「恋AIパン」を作り上げた。