TOPICS.3 中小/零細企業の7割以上が価格転嫁「できていない」、約半数が来年度の賃金を据え置きとする見解
■来年度の賃金の変更予定、約半数が「変動はない」/「引き上げ予定」、前回調査から大きな変化なし
Q7. 来年度、賃金の引き上げ、もしくは引き下げの実施予定はありますか? SA
対象:中小企業/零細企業の従業員108人、ならびに代表取締役/個人事業主291人
来年度、賃金の引上げもしくは引き下げの実施予定はあるかについて聞いたところ、「変動はない」が約半数を占めて49.1%、「引き上げ予定(引き上げ済み)」が24.8%、「検討中」が14.3%、「引き下げ予定(引き下げ済み)」が4.3%、「わからない」が7.5%という結果だった。
Q8. 「引き上げ予定(引き上げ済み)」と回答した理由を教えてください。MA
対象:Q7で「引き上げ予定(引き上げ済み)」と回答した方(n=99)
「引き上げ予定(引き上げ済み)」と答えた方の理由では、最多が「従業員の定着率向上のため(士気確保・モチベーション向上)」で61.6%、次いで「物価高騰への配慮」が43.4%、それに次ぐ「最低賃金が引き上げられるため」が上期に比べて15.9ポイント上昇した28.3%だった。
Q9. 「引き下げ予定(引き下げ済み)」と回答した理由を教えてください。MA
対象:Q7で「引き下げ予定(引き下げ済み)」と回答した方(n=17)
一方の「引き下げ予定(引き下げ済み)」と答えた方の理由では、最多の「今後の経営環境・経済状況が不透明なため」が上期から37.3ポイント上昇して70.6%、次いで「業績の回復が見込めていないため」が52.9%、それに次ぐ「原材料・エネルギー高騰で費用が膨らむため」「社会保険料の増加により会社負担が増えているため」がどちらも上期と比較してどちらも8.6ポイント増加し35.3%であった。
■7割以上が物価高、資源高、電気代高騰などのコスト増に伴う価格転嫁に「対応できていない」
Q10. 物価高、資源高、電気代高騰などのコスト増に伴う価格転嫁は実施できていますか? SA
対象:中小企業/零細企業の従業員108人、ならびに代表取締役/個人事業主291人
物価高、資源高、電気代高騰などのコスト増に伴う価格転嫁は実施できているか聞いたところ、「できていない」が73.7%、「できている」が26.3%という結果だった。
■今後政府に求める経済支援政策、「社会保険料の負担軽減」が最多の51.9%、またインボイス制度の見直し・廃止を求める回答も目立つ結果に
Q11. 今後政府に求める経済支援策はなんですか? MA
対象:中小企業/零細企業の従業員108人、ならびに代表取締役/個人事業主291人
今後政府に求める経済支援策は何か聞いたところ、最多が「社会保険料の負担軽減」で51.9%、次いで「消費税の減税」が44.4%、「中小企業向けの支援策の拡充」が43.4%、「物価高対策」が38.3%と続いた。また、5.5%を占めたその他の回答では、インボイス制度の見直し・廃止を求める内容の回答が複数見られた。
※フリーウェイジャパン調べ
<調査概要>
調査タイトル :2023年下期経営状況に関するアンケート
調査方法 :インターネットリサーチ
調査期間 :2023年12月7日~13日
調査対象 :中小企業/零細企業の従業員108人、代表取締役/個人事業主291人
出典元:株式会社フリーウェイジャパン
構成/こじへい