徹頭徹尾オンラインで
今回、筆者はPayPay証券で新NISA口座を開設してみた。
とはいっても、その内容はあまり長いものではない。こちらは徹頭徹尾スマホひとつで手続きを進めることができ、何よりマイナンバーカードがあればそれ1枚で済む。
職業、投資の経験、金融機関の関係者なのか等の質問に答えた後、「マイナンバーカードで本人確認」と銘打たれたページにたどり着く。
もちろん、マイナンバーカードがなくてもその先の手続きに臨むことができる。が、上述の通りマイナンバーカードを使えば複数の本人確認書類を用意せずに済むのだ。
マイナンバーカードの表面、裏面、表面を斜め45度から撮影した写真、そして申請者の正面写真を送る。審査には少なくとも数日必要なので、それを待って手続き完了……という流れである。申請者にはメールが届く仕組みだ。
2014年に旧NISAが登場した時の手続きの手順と比べたら、やはり「時代の流れ」を感じざるを得ない。
マイナンバーカードの「煩わしい点」
今や金融機関での手続きに個人番号の提出は欠かせず、それを証明できる書類がなければ後日改めて出直し……ということになってしまう。
マイナンバーカードの取得は個人の意思によるものだが、マイナンバー即ち個人番号は日本国民と日本に住民票のある外国人に対して必ず付与されている。この個人番号は、原則として一生涯に渡り同じ番号が使われ続ける。
だからといって、個人番号を暗記しているだけでは意味がない。再三書くように、それを何かしらの手段で証明しなければならないからだ。一番いいのは、やはりマイナンバーカード……と書きたいところだが、実はマイナンバーカードにもいくつか「煩わしい点」がある。
ひとつ挙げれば、申請から発行まで1ヶ月程度かかってしまうという点。今すぐ新NISAの口座を作りたい、だからすぐにマイナンバーカードを手に入れよう……ということはできないのだ。
しかもマイナンバーカードは、原則的に居住の市区町村窓口へ赴いて受け取る必要がある。土日祝日にマイナンバーカード受取窓口を開けている自治体もあるが、同時にそのあたりは「自治体毎」の話でもある。
が、一度マイナンバーカードを作るとそのあとがいろいろと便利ということも、否めない事実だ。
取材・文/澤田真一