話していてもどこか上の空だったり、会話を遮られたりなど、人の話を聞かない人っていますよね。
ちゃんと話を聞いて欲しいけれど、仕事関係の相手や少し距離のある相手であればなかなか指摘しづらいもの。指摘や注意ができないことが続くとこちらがストレスを抱える場合もあるでしょう。
ここでは、人の話を聞かない人の特徴を知り、上手なコミュニケーションが取れる方法をお伝えします。
人の話を聞かない人の心理的特徴4つ
人の話を聞かない人には、行動や言動からわかる心理的特徴があります。どのような考えでそのような言動をしているのか、ストレスを抱えないためにも特徴を把握しておくことが大切です。
なお、ここでは精神疾患や、脳の個性が要因のものは除きます。
1.こだわりが強い
自分の中のルールが決まっているなど、こだわりが強い人は人の話を聞かない傾向があります。その人の中で「これしかない!」というものが確立されているので、人の意見は聞き入れるキャパシティさえない状態です。会話中に相手の言葉を遮ってまで自分の意見を主張してきます。
また、この特徴を持っている人は、自分のこだわりに意見を言われると否定されているような気持ちになることも多く、その場合には敵意を向けられる可能性もあるので注意が必要です。
2.自己中心的
自己中心的な人とは、物事について自分中心で考える人のことを指します。自分の考えが正しいという思い込みも持っているので、他人の立場や心情に配慮しながら行動するという考えがありません。異なる考えや価値観などは理解できないのです。
聞き入れるつもりがない話であれば聞くだけムダ、という考えを持っています。自分の話ばかりをしていることが多いのがこのタイプです。
3.せっかち
せっかちな人も人の話を聞かない人が多いです。他のタイプとの違いは、人の話を聞こうとする気持ちはあるという部分です。しかし、最後まで聞くことができずに言葉を遮って、相手の言いたかったことを予想して話し始めるという行動を起こす場合があります。
厄介なのは、予想するときにはその人のフィルター(価値観や考えなど)が入ってしまうこと。話した側は、遮られた上に全然伝わっていないというストレスを与えられる可能性もあります。
4.承認欲求が強い
承認欲求が強い人は、話を聞くことよりも話を聴いて欲しいという欲求が強いため、話をする際には会話の主導権を奪って、自分の話ばかりになりがちです。
さらに、このタイプは相手が興味を持っているのかはお構いなし。自分が話したいことを最後まで話そうとするという傾向があります。
話を聞かない人と上手なコミュニケーションを取る方法
話を聞かない人とはできる限り関わらないほうが得策かもしれませんが、仕事や共通のコミュニティなどがある場合にはそんなわけにはいきませんよね。ここでは、できる限りストレスを抱えない、上手なコミュニケーション方法をご紹介します。
1.先に相手の話を聞く
心理的特徴で触れたように、会話の主導権を持ちたい人、自分の話をしたい人など、人の話を聞かない人には話を聞くことよりも話すことを優先する傾向があります。そんな人には、まずはその欲求を解消してあげると効果的です。
その話に納得いかない内容が含まれていた場合にも、ひとまず話を時間が許す限り最後まで聞きましょう。そうすることで相手は自分の話を聞いてくれたと欲求が満たされます。その後にあなたの話をするようにしてみてください。相手に満たされた気持ちがあることでいつもより話を聞いてくれるようになります。
2.質問を挟む
人の話を聞かない人には、そもそもその会話の内容に興味がない場合があります。そんな人に会話の内容に興味を持ってもらいたい場合には、会話中に時折質問を挟んでみてください。そうすることで、相手の集中力をこちらに向けることができます。
質問の内容はあまり複雑なものではなく、簡単なものが好ましいです。相手が長く答えなければいけないものではなく、「はい」か「いいえ」などで答えられるものを選びましょう。例えば仕事であれば、仕事の内容を伝えた後、「この部分の確認は〇〇さんでいいでしょうか?」というようなものとなります。ちゃんと伝えたこと、確認したいことこそ、相手に質問をしてみることを心掛けてみてください。
3.会話以外の残るモノで伝える
話を聞かない人への対策として、言葉だけでなく、メールやメモなど文字でその内容を伝えることも有効です。
会話では人の話を聞かない人は聞くことよりも話すことを優先してしまう傾向がありますが、メールなどは一方的に送ることができるツールなので余計なストレスを抱えないですみます。
また、仕事であれば、文字に残すことで証拠が残るため、いわゆる“言った・言わない論争”を防ぐことができます。
文・構成/藤野綾子