キャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービス「JobQ」を運営するライボの調査機関・Job総研は、「第2回 Job川柳」を実施。「2024年の理想の働き方」をテーマに全324作品から最優秀賞を含む受賞作品を経済・社会部門に分けて決定した。
5類移行後の社会人のリアルな想い
2023年5月、多くの人の働き方や仕事への価値観を変容させたコロナが5類に移行され、同時に出社回帰となった企業も多数見受けられたが、自由な外出が可能になったのも束の間。
2022年から続く物価高や実質賃金が物価高に追いつかないと言われる状況に生活への圧迫が続くなど、昨年は年間を通して社会人の働き方を変える多くの出来事があった。
そこで、新年を迎えたこの状況での社会人のリアルな想いを探るため、Job総研では「第2回 Job川柳」を通して、昨年の働き方を踏まえた「2024年の理想の働き方」の川柳を募集。全324作品から最優秀賞を含む受賞作品を経済・社会部門に分けて決定した。
■最優秀賞受賞作品と選出理由
今回実施した「第2回 Job川柳」では、「賃上げだ 俺の給与と お小遣い」が最優秀大賞に選出された。
“お小遣い”のワードにより、昨年の物価高で私生活が圧迫されている社会人の生活及び経済状態が推察できただけでなく、”賃上げだ”という表現によりそれに奮闘する様子を映し出していたため、働く社会人がこの社会情勢に立ち向かう強い意欲を感じさせる句になっていたこと。
さらに応募作品の中でも、特に経済・社会面双方で2023年の社会人の心情を象徴していたことが選出理由となった。
■経済部門受賞作品と選出理由
経済部門金賞作品「物価高 追いつき追い越せ 我が給料」や、銀賞作品「上げてやる ボーナスよりも 基本給」は、”追いつき追い越せ”や”上げてやる”のフレーズにより、物価高に実質賃金が追いつかない状況にも屈しない社会人の姿勢を実感させ、2024年を明るい方向に導き、社会を鼓舞するような句が選ばれた。
中でも「物価高」という生活に変化を与えた時事ワードも含まれていた作品が金賞として選出される結果となった。銅賞作品の「転職で 年収アップに 妻歓喜」は金/銀賞同様賃上げを望みつつも物価高に屈しない様子だけでなく、自身以外の生活も守るために、自らの意思・自らの力で新しい環境でチャレンジする情景が強く想像できる作品だったことが選出理由となっている。
■社会部門受賞作品と選出理由
社会部門金賞作品「任せたい 社内政治も AIに」は、昨今の政界状況という時事性を捉えつつ、2023年に話題となったAIで社内の人間関係も解決していきたい心情が、多くの共感を呼ぶ作品となっていた。
銀賞作品「月火水 木金土日 日日日」は、休むことへの罪悪感は一定あるものの、連休を取りプライベートも大切にした多様な働き方を望む心情が現れる、共感や社会性を兼ね備えたユーモアあふれる作品だ。
銅賞作品の「出社メイン スリムになれよ 勤務体系」は5類移行で出社回帰となったことにより、リモート時代に形成された”肉体”の体型と”勤務”の体系を掛けた2024年の理想を描写する様子が、共感を呼ぶ作品として選出された。
関連情報
https://job-q.me/articles/15524
構成/清水眞希