耐熱容器を使えば料理の幅が広がる
もっとも不満がないわけではない。
ノンフライヤーは揚げ物、焼き物は得意だが汁物や煮物は不向き。温かいモノがほしい季節にこれは少々厳しい。
かといって万一のひきこもりに備えて調理家電を用意するのに、家電がどんどん増えるのも本末転倒だ。
熱々の汁物がほしいときは、レトルトや冷凍のシチュー類を利用。
取っ手をたためるクッカーにレトルトシチュー入れ、パイシートを被せてポットパイを作ろうと思ったけれど、パイ生地がどれくらいふくらむか予想つかない。上部ヒーターとの干渉を避けるためそのままシチューだけ入れて200℃で8分。最後に余っていたガーリックトーストを載せて5分加熱したところ、いい具合にあたたまっていた。
コンソメスープとトースト、チーズを組み合わせてオニオングラタンスープにしてもよさそうだ。
また、ポテトフライやドライフルーツ作りでは食材が重なると仕上がりがばらつくので揺すったり、裏返しにするなどの作業が必要だ。
小さな金網を入れて2段にし、あえてゆすらずにドライフルーツを作ってみたところ、まずまず熱風が回っていた。加熱ムラはあるがベタベタというわけではなかったので、手抜き派にはコレもアリか。
設置場所に注意
「COSORI LITE 2L」はほかの調理家電同様、水濡れ厳禁。本体やコードが雨や結露に触れないよう気をつけて。
テント前室で使うときは台に載せ、コードもシートなどの上に収めて地面に落ちないようにしておこう。
また、熱風で調理するので蒸気が発生する本体上部と、排気口のある背面は13cm以上の空間が必要だ。
たっぷりの油を加熱する揚げ物とは違って少しくらい目を離していても大丈夫なほど安全性が高く、揚げ物をしながらサラダを作ったり、動画を見たりなんてことができるのはノンフライヤーならではのメリットだ。
「COSORI LITE 2L」には自動電源オフ機能や過剰に熱くなると自動停止する安全機能が装備されているが、それでもバスケット底にしたたり落ちた油や漬け汁が加熱されて大量の煙が出ることも考えられる。それにもともとがアウトドア向きの設計ではないのでラフに扱っていると気づかないうちに故障していることもある。
稼働させたままどこかに出かけるなんてことは避けたほうがいい。
汎用性の高いIHクッキングヒーターと迷うところだが、「COSORI LITE 2L」は工夫すれば手抜きでも幅広いメニューに対応するし、なによりも揚げ物や惣菜の温め直しは感動すら覚える。
冬用の寝袋やウエアはかさばるし、地面からの冷え対策を考えれば冬のキャンプはどうしても荷物が増えるものだが、コンパクトで必要十分なパワーをもつ「COSORI LITE 2L」はサイズ的にも冬のおこもりキャンプへの備えにちょうどいい。
しかも従来のノンフライヤーと比べて電気代を26.8%も節約した設計は日常的に使いやすく、冬キャンプ目当てで手に入れても後悔はない。「COSORI LITE 2L」がキャンパーやバンライファーに注目されるのも納得だ。
取材・文/大森弘恵
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