少子高齢化による労働人口の減少等を背景に人材不足が深刻化するなか、人材確保の観点から企業が中途採用において、未経験者を採用する動きも増えていると考えられる。
では実際に、業種や職種またはその両方が現在のものと異なる「未経験の仕事への転職」=「未経験転職」をしたことがあるビジネスパーソンは、どれくらいいるのだろうか?
Indeed Japanはこのほど、25歳~49歳の正規雇用の転職経験者(現在就業中の正社員、会社経営者、会社役員、公務員、団体職員)の男女計8,399名を対象に、「未経験転職に関する調査」を実施し、その結果を発表した。
1.未経験転職の割合:転職経験者の半数以上(54.3%)が「未経験転職」をしたことがある
転職経験がある25歳~49歳の正社員・公務員(以下、転職経験者)8,399名に、前職と業種も職種も同じ転職をしたことがあるか、もしくは、前職と業種や職種のいずれかまたはその両方が異なる転職(未経験転職)をしたことがあるかを尋ねた。その結果、業種や職種のいずれかまたはその両方が異なる転職をしたことがあると回答した人は、全体の54.3%という結果となった。
転職経験者の半数以上が「未経験転職」をしたことがあることがわかった。
転職経験者のうち、未経験転職をしたことがある4,564人の内訳を見ると、そのうち6割以上(61.3%)が「業種も職種も異なる転職」をしたことがあり、「職種のみ異なる転職」は23.8%、「業種のみ異なる転職」は23.3%となった。未経験転職の中でも、業種も職種もこれまで未経験の転職をしたことのある人の割合が高いことがわかった。
2.未経験転職をした理由:1位「給与を上げる」(25.8%)2位「現状の業種・職種に不満」(22.5%)
25歳~49歳の正社員・公務員の転職経験者8,399名の中から、未経験転職をしたことのある男女計720名を抽出し、「未経験転職をした理由」を尋ねた。その結果、「給与を上げるため」(1位:25.8%)や「現状の業種・職種に不満があった」(2位:22.8%)など待遇や現状からの改善を求める転職理由が上位となった。
一方、「よりやりがいのある仕事をする」(3位:21.4%)、「新しいことにチャレンジする」「新たな自分の可能性を探す」(同率5位:20.4%)などが挙げられた。現状の改善に加え、仕事に対するモチベーションアップや自身の可能性を広げる機会として、未経験転職を選択していることがうかがえる。