人材不足の深刻化が進む日本の労働市場。そんな中、企業では人材確保および離職率改善に向けてどのような施策が行われているのだろうか。また、従業員が重視する企業の福利厚生とは?
ロバート・ウォルターズ・ジャパンはこのほど、首都圏、関西圏を中心に国内で働く会社員1,423人と国内170社が回答を寄せた「給与調査2024」から、「企業の福利厚生」に関する調査結果を発表した。
【会社員】ボーナス制度を転職する際に重要視
転職の際に会社員が重要視する福利厚生を見てみると、1位「ボーナス制度」(69%)、2位「フレックス/リモート勤務」(67%)、3位「交通費支給」(53%)となった。
【福利厚生】制度はあるものの活用については疑問
調査によると企業が導入している福利厚生の数は多いものの、会社員側は導入されていることを知らなかったり、認識が異なったりと福利厚生の存在が会社員側に浸透していないことがわかった。
例えば、企業の約7割以上が制度を導入、従業員に提供していると回答した「産休・育児休暇」については、会社員側の認知度は42%となった。また「フレックス/リモート勤務」についても、企業は74%が制度を導入・提供しているとしたが、会社員の回答は64%が勤務先では「フレックス/リモート勤務」があるとしている。
10%ほどの差があることから、認識が異なることが示唆される。(調査は同一企業に勤務している会社員を対象としていない)多くの福利厚生の項目において、企業が高い割合で導入・提供しているとしたものの、会社員が勤務先が提供している福利厚生に該当するものとして選択した割合は企業回答より低いものが多いことから、制度があるものの浸透度は低く、制度がうまく活用されていないと言えそうだ。