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テクノロジー企業が2024年注目すべきビジネスチャンスTOP10

2024.01.05

EYはこのほど、テクノロジー業界に関する最新のレポート『2024年におけるテクノロジー企業のビジネスオポチュニティ・トップ10(以下、「本調査」)』を発表した。

本調査によると、マクロ経済の弱さとコスト削減を特徴とするテクノロジーセクターにとって、2023年は厳しいスタートとなったが、その後、生成AI(ジェネレーティブAI)を中心とした企業戦略が自信回復のきっかけとなった。

こうした背景から、本調査では、デジタルトランスフォーメーション戦略への生成AIの導入が初ランクインした。しかしながら、ほとんどの企業(90%)ではAIの成熟度がまだ初期段階にあると警告し、人を中心とした安全で倫理的なAIの導入をサポートする「AIコントロールタワー」の設立を呼び掛けている。詳細は以下の通り。

『2024年におけるテクノロジー企業のビジネスオポチュニティ・トップ10』を発表

2024年テクノロジー企業ビジネスチャンスのトップ10は以下の結果となった。

1.デジタルトランスフォーメーション戦略への生成AIの導入と「コントロールタワー」の確立
2.フロントオフィスとバックオフィスのユースケースにおけるターゲットを絞った生成AI使用の実験
3.急成長する「エッジエコノミー」における新しいデジタルインフラへの投資
4.新興市場でのサプライチェーンの増設
5.AIロードマップに沿った企業の投資戦略策定
6.プラットフォームのビジネスモデルを活用した先進テクノロジーの産業化と規模の拡大
7.新規および将来の税負担に対して積極的かつ包括的な対応の確立
8.環境への取り組みにおけるデータセンターのエネルギー効率の優先
9.高度なリスクツールへの投資による、コスト、リスク、レジリエンス、アジリティ間のトレードオフの再検討
10.現在および将来のサイバーリスク軽減のための高度なテクノロジーの導入

EY Americas TMTリーダーのKen Englund氏は次のようにコメントしている。

「2023年のテクノロジー業界は世界経済の逆風と地政学的な緊張を乗り越え、AIの可能性について幅広い期待を集めました。今後1年間にチャンスが到来するのは明らかです。AIを戦略の中心に据えることで、テクノロジー企業はトランスフォーメーションを加速させるだけでなく、急速に台頭するテクノロジーやビジネスモデルの活用のために事業を再構築することができ、これまで先行していた競合他社を一気に追い抜くことが可能となります」

フロントオフィスとバックオフィスのユースケースにおける生成AIを試すオポチュニティも初登場で2位となった。本調査では、企業はすべてのユースケースに生成AIを活用するのではなく、インパクトが大きく価値の高いユースケースと、トランスフォーメーションの機会をターゲットにすべきと述べている。例えば、ソフトウェアコーディングで生成AIを使用すること(フロントオフィス)や、人材を惹きつけて保持するためにAIを導入すること(バックオフィス)などがある。

本調査によると、業界のリーダーたちは、AIがビジネスのより効率的な運営に役立つ可能性を強く認識しており、65%のテクノロジー企業のCEOが、競合他社に戦略的優位性を与えないために、今すぐ生成AIに取り組む必要があると述べている。

購入するか、構築するか?

このような状況の中で、AIロードマップを軸にした企業の投資戦略の策定が、5位にランクインしたことは想定通り。AIおよび大規模言語モデル(LLM)の使用が急速に進んでおり、企業はM&A、そしてパートナーシップの構築によって、自社が直面しているハードウェアの需要、コストのかかるトレーニング、導入に必要な人材の採用などの課題を克服して、開発を加速させることができるようになる。

EYパルテノン、グローバルTMTリーダーであるOlivier Wolf氏のコメントは以下の通りだ。

「AI関連のM&Aには規制上のハードルがあるにもかかわらず、大きな可能性が残されています。現在多くのテクノロジー企業がプラットフォームビジネスを営んでいるということは、既存のAIエコシステムに基づくビジネスモデルを持つ魅力的な企業が今後たくさん現れるということです。企業が事業を拡大する最適な方法は、中小規模の買収と企業投資とパートナーシップをうまく組み合わせることで、新しいプロポジションを迅速に開発・展開するために必要な知的財産や必須スキルを外部から自社に取り込むことです」

サプライチェーンの多様化

今回のランキング4位には、新興市場での新たなサプライチェーンを確立するオポチュニティが入った。サプライチェーンのデカップリングリスクは、特にハードウェア志向の企業には依然として存在しており、半導体などのサブセクターでは、地政学的な混乱を緩和する方法でサプライチェーンを再編する競争が進行中だ。

本調査では、インドやASEAN諸国3どの新興市場で事業を展開し、貿易摩擦にさらされる地域から離れた場所で事業を拡大するという新たな傾向が強く示されている。

AI需要によるエネルギーの逼迫

データセンターのエネルギー効率を優先することが、今回のランキングでは8位に入っている。LLMのトレーニングやインテリジェントシステムの実行に膨大な処理能力が必要とされることから、データセンターのエネルギー使用量が急速に増加することが予想される。実際、本調査は、2027年までにAIがオランダ一国と同じ量の電力を消費する可能性があることを強調しており、企業がエネルギー機器メーカーと協力して、データセンターに電力を供給する革新的な方法を開発し、短期的にも長期的にもコストを削減することで対応することを提案している。

EY Japanテクノロジー・メディア&エンターテインメント・テレコムリーダー兼EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社コンサルティング・マーケッツリーダーでありパートナー尾山哲夫氏は、次のようにコメントしている。

「コロナ禍と地政学的な不確実性の中、テクノロジーの指数関数的な発展によりAIを活用する社会というものが現実的なものとなってきました。AIにより『社会の在り方」を変えうることは、社会で一定のコンセンサスを得ており、今後は企業がどのような思想とアプローチで自らのビジネスに生成AIをインストールしていくかについて意思決定していく必要があります。

企業の次のチャレンジはAIによる『顧客の創造」と『商品およびサービスの開発』をタイムリーに実現することであり、そのための新たなオペレーションモデルへのトランスフォーメーションが企業のCxOの最大の責務であると考えています。競合他社に対する競争優位を確立するためには生成AIの可能性を理解して自社のビジネスに速やかにインストールすることが重要です」

※本記事は、2023年12月7日(現地時間)にEYが発表したニュースリリースを翻訳したもの。英語の原文と翻訳内容に相違がある場合には原文が優先される。

出典元:EY

構成/こじへい

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