ソフトウェアで常に最新アップデート
日本仕様での組み合わせを尋ねたが、日本製ブランドに代えるかもしれない、とのこと。日本でのブランド力はないが、クムホ製のままでも十分に通用するハズだ。街中から高速、郊外と走ったが、音に関してはデフ、ミッションなどの音も小さく、静か。そうなると技術陣や営業系の人たちは物足りないと思うようで「KONA」にもアクティブサウンドデザインなるものが装備されていた。音の演出だ。ラージ/ミドル/スモーラー/OFFの4段階で、エキゾーストノート系の音が発せられる。どれも試したが、個人的にはOFFモードが、EVらしくてよいと感じた。
取り扱いに関しては、スマートフォンやスマートウォッチの近距離無線通信を利用して、ドアロック、ロック解除、スタートが可能になっている。メンテナンスもソフトウェアのアップデートで、常に最新のソフトウェアでメンテナンスされる。
安全装備は相変わらず充実している。さらに試乗車はBOSE製スピーカー8個からの音楽を楽しむこともできる。広くなった後席は、やや低めの着座で、足元はフラット、頭上も全高が1575mmあるので、身長170cmクラスでも狭さは感じない。
前席も余裕があり、運転席にもオットマンが備わっているのは「IONIQ 5」と同じ。これは、出掛けた先での急速充電中に、運転手もリラックスして、室内で時間を過ごせるようにという、ヒョンデの考え方によるもの。電費だが、今回は高速走行中心だったが、52km走行し、電気は95%から11%減少した。約6.2km/kWhだった。充電だが、対応するインフラは400V。急速充電は41分で10%から80%まで充電可能だ。日本仕様は90kW以上対応になる予定で、V2Lも標準装備される。
日本市場には、2023年の秋に投入が予定されている。コンパクトSUVのEV「KONA」は、1800mmを超える全幅と、1550mmを超える全高が、都会での使い勝手をややスポイルされるかもしれない。でも広いリアシートと、電費の良さはセカンドカーとしてのEVではなく、ファーストカーとして使えるファミリーカーの可能性を秘めているといえるかもしれない。
■関連情報
https://www.hyundai.com/jp/kona
文/石川真禧照