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ジョンソン・エンド・ジョンソン vs P&G、ヘルスケアと消費財をリードする米国ライバル企業徹底比較

2024.01.03

P&G(プロクター・アンド・ギャンブル): 消費財業界のリーダー

P&Gは、優れたマーケティング戦略を持つ企業として知られ、そのビジネスモデルの最大の特徴は徹底した顧客志向です。「Consumer is Boss(消費者こそが我々のボス)」という理念に基づき、常に顧客のニーズに合った商品を提供することに注力しています。

そしてP&Gの強みは下記の3つに分類されます。

■顧客志向の強み

・消費者の分析と市場理解を重視し、研究開発を通じてマーケットニーズに適した製品を提供。
・潜在的なニーズに訴えるマーケティング戦略を展開。

■ブランド戦略の巧みさ

・商品名のみをアピールし、企業名は出さない戦略を採用。これにより、不買運動やM&A時のリスクヘッジを図っている。
・多くの有名ブランドを保有しながらも、企業全体の名前を押し出さず、各商品が個別にアピールしている。

■強力な業績と競争力

・売上は着実に増加し、成熟市場でも成長している。2022年度の売上は949億ドル。
・営業利益率は20%超と高水準。競争力のある商品と適切な市場戦略が反映されている。
・2023年の予定配当は年間3.6806ドルです。

P&Gは将来においても安定・盤石な企業である確率が極めて高く、消費者の生活に欠かせない商品を提供しています。化粧品や洗剤などの消費財は景気の影響を受けにくく、発展途上国での人口増加や米国の人口増加も見込まれるため、今後も安定的な業績が期待されます。顧客を大切にし、柔軟で戦略的なアプローチを持つP&Gは、消費者にとって信頼できる企業といえるでしょう。

新NISA活用のポイント

2024年1月から始まる新NISAの成長枠投資では、個別株にも投資することが可能です。

その際に大切なことは下記の3つの考え方です。

・地位がしっかり確立された業界のリーダー企業
・成長率が適度で、過度に高くも低くもない
・景気の波に左右されない事業

こうした条件に当てはめていくと、ジョンソン・エンド・ジョンソンもP&Gも新NISA向きの好条件を持っています。

特に長期で資産形成を考えている方にとっては、どちらの企業も検討の余地があるのではないでしょうか。

とはいえ、投資を検討する際には、企業のリスク要因も考慮することが大切です。

たとえば、医薬品の開発における研究失敗や消費財業界の市場変動などのリスクがゼロではないため、投資先の企業については、定期的にニュースや四半期決算で企業動向に関心を持っておくことが重要です。

おわりに

ジョンソン・エンド・ジョンソンとP&Gは、極めて安定した業績と配当で知られ、それぞれ医療・ヘルスケア分野と消費財分野で確固たる地位を築いており、新NISAの成長枠投資にも適していると筆者は考えます。

いざ投資を検討する際、企業の特性や将来性、そして新NISAの活用方法を考慮しつつ、資産形成を長期的な視点で検討することが重要です。

こうした条件を踏まえた上でも、ジョンソン・エンド・ジョンソンとP&Gは、長期にわたり投資家に人気がある銘柄といえるでしょう。

文/鈴木林太郎

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