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ジョンソン・エンド・ジョンソン vs P&G、ヘルスケアと消費財をリードする米国ライバル企業徹底比較

2024.01.03

ジョンソン・エンド・ジョンソン vs P&G

米国株投資にはいくつか特徴がありますが、特に配当などを目的とするバリュー投資家にとって、米国株は安定性と連続的な増配が魅力的なことは広く知られています。

今回は、その代表格であるジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)とプロクター・アンド・ギャンブル(PG)を比較していきます。

両社共に米国株式市場において、堅調な業績と信頼性のある配当を提供することで知られ、長期的な資産形成に適しています。

投資を始める前に、これらの企業の特徴を理解し、それぞれの特徴を考察することが重要です。

ジョンソン・エンド・ジョンソン : 医療・ヘルスケア分野のグローバルリーダー

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、医療・ヘルスケア製品を提供するヘルスケア会社です。

そのビジネスモデルは多岐にわたり、医薬品、医療機器、一般用医薬品などを展開しています。2022年度の売上高は949億ドルで、事業セグメントとしては、医薬品、医療機器、消費者向け健康の3つに分かれています。

・医薬品セグメント(55.4%): 売上高の約半分を占め、がんや免疫疾患など6つの疾患領域に注力。2022年の医薬品売上高は526億ドルで、多くの有力な医薬品を開発中。

・医療機器セグメント(28.9%): 手術や診断治療支援など、幅広い分野の機器を提供。2022年の売上高は274億ドルで、循環器系のサポート会社アビオメッドの買収により事業を強化。

・消費者向け健康セグメント(15.7%): 衛生用品やオーラルケア、OTC医薬品などを提供。2022年の売上高は149億5000万ドルです。

またジョンソン・エンド・ジョンソンは製薬業界で世界第2位の研究開発費を投じ、2022年度には150億ドルを費やしました。医薬品開発の重点は免疫学や感染症、神経科学などで、現在102種類の医薬品が治験段階にあります。

業績安定の要因は多角化された製品展開です。2023年12月期の業績はすべてのセグメントが拡大し、売上高は5.6%増の247億4600万ドル。ROE(自己資本利益率)はヘルスケア業界の平均の3倍以上で、利益面も安定しています。

フリーキャッシュフローも強力で、過去5年間に毎年200億ドル以上を生み出し、60%以上が株主還元に充てられています。株主還元は自社株買いと増配で行われ、配当は60年連続で増額しています。

2023年の予定配当は年間4.76ドルで、増配率は6.6%となっています。

このようにジョンソン・エンド・ジョンソンは、安定的な業績と積極的な成長戦略を持ち、長期的な投資を考える際に注目される企業のひとつといえるでしょう。

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