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倉庫業界の6割の企業が2028年までにRFIDの導入を計画、返品管理のための近代化が加速

2023.12.30

ソリューションによって企業のビジネスパフォーマンス強化を実現するゼブラ・テクノロジーズ・コーポレーション(以下「ゼブラ」)は、倉庫業務を変革している最新のトレンドとテクノロジーを分析する「未来の倉庫業務に関するグローバル調査」を毎年実施しており、先日、今年の結果を発表した。

それによれば在庫の可視性向上や在庫切れの減少に役立つRFID(Radio Frequency Identification=無線周波数識別)テクノロジーについて、倉庫業界の企業幹部の58%が2028年までに導入を計画していることがわかったという。

本稿では、その内容を一部を抜粋してお伝えする。

返品管理のため、倉庫の近代化(モダン化)が加速

倉庫の近代化のスケジュールを加速させる、あるいはその予定であると回答した倉庫業界の企業幹部は世界で73%、アジア太平洋地域(APAC)では69%に達した。

これは企業幹部の約半数(世界 47%、APAC 40%)が業務上の最優先課題として挙げている返品管理に有効であり、返品管理を最優先課題とする企業幹部は、APACでは前年比で5%増えている。

また企業幹部の大半(世界 76%、APAC 75%)は、消費者のEC(電子商取引)需要の変化に対応しながらパフォーマンスを向上させるというプレッシャーに直面していると回答した。

在庫を確実に把握できないこと、在庫切れが発生することが生産性を大きく脅かす課題だと捉えている従業員や企業幹部はそれぞれ8割に上る。

従業員(世界 82%、APAC 79%)と企業幹部(世界 76%、APAC 79%)の両グループは実際、在庫管理の精度を高めるために、より優れた在庫管理ツールが必要と認識。企業幹部のほとんど(世界 91%、APAC 88%)がこの問題に対応するため、2028年までにサプライチェーン全体の可視性を向上させるテクノロジーに投資することを計画している。

可視性を向上させるためのオペレーション最適化

倉庫業界の企業幹部は、オペレーションの最適化と在庫の可視性向上のため、倉庫を自動化することで現場の従業員を補強している。

ゼブラの調査では、企業幹部の7割(世界 69%、APAC 70%)が、従業員が顧客中心で価値の高い業務に集中できるようにワークフローの自動化を完了している、もしくは2024年までに予定していると回答した。

自動化によって手作業の仕分け、注文ミス、作業時間を削減し、従業員の作業効率と生産性を向上させることができると考える企業幹部は約半数を占めている。

また、従業員の8割(世界 81%、APAC 78%)は、より多くのテクノロジーと自動化を活用することにより生産性の目標を達成、あるいは上回ることができると認識している。

生産性を向上させることは、従業員の労働意欲を高める。従業員の8割(世界 83%、APAC 82%)は、雇用者が業務を支援するテクノロジーや自動化ツールを導入することにより、自分が評価されていると感じる。

同様に、企業幹部の8割以上(世界 88%、APAC 84%)がデバイスやロボットといった倉庫テクノロジーを導入すると、人手不足のなかで重要な求人と離職防止に効果があると認識している。

企業幹部の半数以上は2028年までに機械学習(世界 52%、APAC 57%)と予測分析(世界 59%、APAC 63%)のソリューションを導入する予定だ。

経営においてサステナビリティ(持続可能性)を優先

倉庫業界の企業幹部はソリューションを選択する際、顧客、従業員、投資家の期待のほか、規制やエネルギーコストまたはエネルギー不足を踏まえ、持続可能なオペレーションの構築に役立つかどうかを見極めることが重要だ。

世界の企業幹部の77%が二酸化炭素排出量と廃棄物の削減に注力しており、84%がバッテリー寿命を最大化する倉庫ソリューションの重要性を理解している。APACでも同様の傾向があり、それぞれの回答は74%と78%だった。

持続可能なソリューションの選択において優先度の高い要素は他に、デバイスのバッテリーの正確なタイミングでの交換保証、効率を最大化するためのエネルギー監視ソフトウェアへの接続、買い取りやメーカー再生品および循環型経済プログラムの提供、再利用またはリサイクル可能な素材の使用がある。

倉庫業界の企業幹部の8割(世界81%、APAC79%)は自社の事業にとどまらず、テクノロジーの提供企業がビジネス上で持続可能な施策を講じていることを重要視している。

つまり倉庫業界は非効率性を回避、そして資源を保護しながら、従業員に優れた労働環境を提供するために、迅速で柔軟な戦略を導入し続ける必要がある。

ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン社長 古川 正知氏は、次のように述べている。

「今回の調査では、日本を含むアジア太平洋地域の企業幹部と従業員のそれぞれ79%が、在庫状況を正確に把握するための在庫管理ツールが必要と認識していることがわかりました。

企業は適切なソリューションを導入することで在庫を可視化し、在庫切れを減らすことが可能になり、これによりサプライチェーン全体の生産性向上につながります。

ゼブラは労働力不足、コスト上昇、不安定な経済に直面している運輸・物流、倉庫、小売業界のあらゆる規模の企業に最先端ソリューションを提供し、ビジネス変革を支援していきます」

「未来の倉庫業務に関するグローバル調査2023」概要
調査企画/ゼブラ・テクノロジーズ・コーポレーション
調査対象/製造、小売、運輸・物流、卸売販売にかかわる企業で倉庫または配送センターの運営・管理を担う企業幹部および従業員の計1400人以上
調査地域/北米、ヨーロッパ、中南米、アジア太平洋(オーストラリア、中国、インド、日本、シンガポール)
調査方法/Azure Knowledge Corporation(米調査会社)により2023年3~4月にオンラインで実施

関連情報
https://www.zebra.com/jp/ja/cpn/warehousing-vision-study.html

構成/清水眞希

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