ビジネス用、動画観賞用、ゲームプレイ用など、PCの用途は様々。チップセットの高性能化やコンテンツの多様化もあり、PCで〝できること〟は年々幅広くなってきています。
そんな中、レノボ・ジャパンはハンドヘルドゲーミングPCの「Lenovo Legion Go」、2枚のディスプレイが搭載されたノートPC「Yoga Book 9i」の2モデルをリリース。
両モデルともに、一般的なノートPCとは違う、一風変わったデザインを採用しているのが特徴。なぜ個性派がラインアップしたのか? レノボの最新PC事情に迫ります。
流行の兆し! 〝ハンドヘルドゲーミングPC〟の注目株「Lenovo Legion Go」
「Lenovo Legion Go」は、ディスプレイの左右にゲーム用のコントローラーを搭載した、〝ハンドヘルドゲーミングPC〟と呼ばれるモデルです。似た形状の製品として、ASUSの「ROG Ally」といったデバイスも発売されているように、PCゲーム市場の盛り上がりに合わせ、徐々に人気を集めている製品群です。
Lenovo Legion Goの特徴は、ハンドヘルドゲーミングPCとしては大型となる約8.8インチディスプレイを搭載している点。その分、実際に手に持つとヘビーな印象(本体+コントローラーで約854g)もありますが、コントローラー部分は丸みのある握りやすいデザインになっているので、極端に持ちにくいとは感じませんでした。
左右のコントローラーはそれぞれ脱着式となっており、ディスプレイから離れた状態でも操作が可能。イメージとしては、大画面のNintendo Switchのような形です。本体背面にはキックスタンドが備えられているため、独立させることも可能です。
また、本体から取り外したコントローラー(右)を、下の画像のように同梱される「コントローラーベース」に装着することで、FPSモードと呼ばれるマウス操作に近い使い方ができます。ハンドヘルドゲーミングPCとしても珍しいデザインではありますが、マウスを別途用意しなくても、ゲーム環境に適した周辺機器として使えるため、かなり有用に感じています。
ゲーミングデバイスらしく、144HzのリフレッシュレートやWQXGA解像度(2560×1600)、500ニトの画面輝度といった高いディスプレイ性能を有しているのも特徴。当然、タッチ操作にも対応しています。バッテリー駆動時間は最大約7.9時間となっています。
搭載CPUはAMD Ryzen Z1 Extremeでメモリは16GBとなります。ゲーミングPCとして最上級のスペックというわけではありませんが、ほとんどのゲームは設定次第で、満足いくレベルに動かせるでしょう。ストレージは512GB SSDで、ゲーミングPCとしては、やや心もとない印象もありますが、MicroSDカードリーダーも搭載されているため、使用用途に応じて自身での拡張も可能です。
Lenovo Legion Goの販売価格は直販サイトで13万4800円。先に触れたASUSのROG Allyは公式サイトで8万9800円からとなっているため、少々割高な印象もありますが、ディスプレイサイズ、性能やコントローラーベース、持ち運び用のケースが同梱される点などを考えると、満足度の高い製品といえるでしょう。