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【仕事の裏側】「子どもが喜び、成長を支えるお菓子づくりを目指す」KIDS SNACK LAB・古谷聖さん

2023.12.24

子どもの成長のため、新たなお菓子の選択肢を

代表である古谷さんは経営コンサルティングファーム出身。企業の経営戦略策定や事業立ち上げ、M&Aに携わりながら、投資先である飲食店や食品商社で経営実務も経験した。そんな古谷さんがKIDS SNACK LABを創業した背景には、父親としての葛藤があった。

日頃から自身の栄養や体調管理に気を配って生活しており、不足している栄養素はサプリメントで補ったり、特定の栄養素が身体にどう影響するのかを考える習慣がある古谷さん。栄養素の補給は大人だけでなく子どもにとっても不可欠で、食事による接種カロリーは足りていても、ビタミン・ミネラル・食物繊維などが不足することで、疲れやすい・風邪をひきやすいなどの体調不良を引き起こしかねないと日頃から課題感を抱えていた。

「娘が3歳になった頃、赤ちゃん用の離乳食やお菓子から、徐々に大人と同じような食事をとるようになり、コンビニなどのスナック菓子も食べるようになっていました。日々の食事だけできちんと栄養が取れているのか気になる一方で、コンビニ菓子は油や砂糖を過剰に接種することになるのではないか、という心配も。お菓子は子どもにとって『第4の食事』と言われるほど大事なエネルギー源でありながら、そこに罪悪感が生まれてしまう。そんな課題を解決するため、新たなお菓子の選択肢を作ろうと、KIDS SNACK LABを創業しました。」

試作を重ね、味と栄養のバランスを追求

【写真:開発者の株式会社TETOTETOの井上豪希さん、井上桃子さん、丸山千里さん(左から)】

KIDS SNACK LABが目指すことは三つ。栄養が補えること、体にやさしいこと、そして美味しいこと。子どもは好き嫌いが多かったり、味覚が未発達ゆえに好みが頻繁に変わり、それに対して十分な栄養を食事だけで補うには親の負担が大きい。またレバーやほうれん草に豊富に含まれる鉄分のような栄養素は、毎日子どもに食べさせるのは現実的に難しい。必要な栄養をまとめて補えるような食品があれば親にとっては救いの種だと考えた。

子どもにしっかりとした食事をさせたいと願う一方で、嫌いなものを無理に食べさせたり強制するのではなく、子ども自身が好んで食べるようなものを食べさせてやりたい。子どもにストレスを与えず、好みや考えを優先させたい。そう考える親は多い。

古谷さんは自身の子育ての経験も踏まえ、このような親の課題とニーズに応えたいと考えた。そこで商品開発においては、何よりもまず子どもが喜んで手にとるような見た目や味を最優先に取り組んだ。開発段階では、栄養素にこだわりすぎて味のバランスが崩れたり、加熱の過程で必要成分がなくなってしまうことも。あるいは素材にこだわると食感が損なわれたり、原価が高くなってしまったりと、決して楽な道のりではなかった。栄養士も開発に加わり、試行錯誤を続ける中で、子どもたちにも試食をしてもらいながら味の調整を重ねた。

「子どもには『味蕾(みらい)』といって、味覚を感じる器官が大人より多くあります。なので同じものを食べても、大人と子どもでは感じる味わいが異なります。実際、子どもたちに試食をしてもらうと、大人が食べた時とは違う感想が出てくることが少なくありませんでした。子どもたちの声を反映しながら試作を重ね、大人も子どもも食べて美味しい新商品をついに開発することができたんです。」

待望の新商品発売。これからも進化はつづく

2023年11月、新たに7種類の新商品がリリースされた。グミには4種類の味が加わり、新しくスナック菓子3種類が発売となった。

「SNACKを社名に冠するからには、スナック菓子はずっと開発したいと思っていた商品の一つ。しかしどうしても油が多い製法であり、理想的な商品が出来上がるまでには時間がかかってしまいました。今回発表したスナックはいずれも小麦粉を使わず、油も米油を使っています。DHAや乳酸菌などを手軽にとることが出来るスナック菓子に仕上がりました。」

のりしお味には青のりの中でも香り高い品種である「すじ青のり」が使われていたり、カレースター味には天然の藻から作られる植物性のスーパーフード「Umamo(うま藻)」を使用するなど、味付けの素材にもこだわっている。食べきりサイズで手軽に食べられることで、子どもに必要な栄養素をたっぷり摂ることが出来るよう設計されている。

新商品のリリースに合わせ、好きなお菓子をセレクトし詰め合わせることのできる「YOUR SELECT BOX」もサービス開始した。ボックスのデザインは人気のイラストレーターや絵本作家とコラボしており、今後もデザインを増やしていく予定。商品に同梱されているシールはボックスに貼って楽しむことができ、隅々まで子どもが楽しめるような工夫が凝らされている。

今後はラムネやチョコ、グラノーラなど、さらに商品の種類を増やし、ラインナップを拡充させる予定だという。協力してくれるお菓子メーカーも徐々に増えており、技術や製品の掛け合わせを行い、さらなる新商品の開発を目指す。現在はECサイトでの販売がメインだが、12月1日からは渋谷にあるCHOOSE BASE SHIBUYAの実店舗での販売を開始した。今後の提携店舗での販売や、実店舗の出店にも前向きだ。

「KIDS SNACK LABは『LAB』と付くように、新たなお菓子を生み出す実験場(ラボ)です。今後もお菓子の研究開発を進めながら、私たちのコンセプトを体現するような、キッチン兼ラボをいつか作りたいと思っています。そこで商品を実際に作っているところも見てもらい、『見て、知って、買って楽しい』体験型のお店ができたらいいなと。そのためにも、これからもお菓子をどんどん進化させるべく取り組んでいきます。」

【取材協力】
株式会社KIDS SNACK LAB
代表取締役 古谷聖さん
https://kidssnacklab.com/

取材・文 / Kikka

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