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「シニア」「リモートワーク」「賃金」「異職種」日本の労働市場において求職者が注目している4つのキーワード

2024.01.02

求人検索エンジンIndeedの日本法人である転職 Japanから、国際的な調査・研究機関であるIndeed Hiring Labのエコノミスト・青木 雄介によるレポート「2024年日本の労働市場の展望:慢性的な人手不足の中でも市場の流動化が加速する可能性」が発表された。

本稿では、その内容を抜粋してお伝えしていく。

転職市場の活発化のカギは「シニア」「リモートワーク」「賃金」「異職種」

労働力調査の転職等希望者数と転職者数の推移を2013年から2023年の最新である第3四半期(7月~9月平均)まで示したもの。2022年までは年平均、2023年からは四半期平均を掲載。転職等希望者は「現在の仕事を辞め仕事を変えたい」または「現在の仕事のほかに別の仕事もしたい」ことを希望している人を表す。転職者は「就業者のうち前職があり、過去1年間に離職の経験がある」人を表す。

転職希望者は年々増加し、最新の2023年第3四半期(7月~9月平均)はついに1000万人を超えた。これは就業人数の15%に相当する。一方で、実際に転職した人数は325万人であり、パンデミックが深刻となった2020年や2021年と比べて直近は微増傾向だが、未だほぼ横ばいだ。

Indeedの仕事検索データや求人クリックデータは、求職者が何に関心が高く、どのような仕事を希望するかを示す先行指標となるため、これらのIndeedデータを元に、今後の転職希望者数や転職者数の変化の見通しを分析した。

その結果、求職者の関心の高まりが見られる4つのキーワードが見えてきた。これらの4つの関心に着目し、それらに対して取り組むことが労働市場のさらなる流動化に向けた鍵となる。

1)シニア求職

左図表は、労働力調査より転職等希望者数に占める55歳以上の割合の推移を示したもの。右図表は、Indeedの仕事検索において、検索数全体のうち、シニア関連のキーワードで検索した割合を示す。データは月次3か月移動平均。シニア関連のキーワードは、「60歳/60代」「65歳」「70歳/70代」「シニア」のキーワードを含む。

1つ目はシニア世代の転職希望の増加だ。厚生労働省「労働力調査」によると、転職希望者数全体に占める55歳以上の希望者の割合は、10年前の15.8%から18.7%(2023年第3四半期)に増加しており、転職希望者数全体の増加スピード以上に55歳以上の転職希望者数の増加スピードは早い傾向にあることがわかる。

また今後もシニアの転職希望は増えそうかを見るため、求職者の仕事への関心の指標となるIndeedの検索トレンドを見ると、シニアに関するキーワードで検索した場合は全体の検索数の約2%を占め、高い水準であること、また、上昇傾向であることが判明。

2024年もシニアの転職希望が増加する可能性は非常に高いと考えられる。

2)リモートワーク

2019年1月から2023年11月までのリモートワーク関連の求人検索割合を示したもの。灰色は緊急事態宣言の期間を示す。求人検索のデータはIndeedから、緊急事態宣言の期間の情報については内閣官房のホームページから取得。

2つ目はリモートワークへの関心だ。Indeedの検索キーワードでは、シニアと同様に検索数の2%超を占め、高い水準であることに加え、一貫して上昇傾向にある。

Indeedで仕事を検索する際に、多くの求職者が、関心のある仕事内容や職種、雇用形態をキーワードに入力する傾向がある中で、全検索の2%超を占めるということは、求職者にとってリモートワークという働き方が、仕事を選ぶうえでの重要な条件のひとつとなっており、それが定着しつつあることを示している。

3)賃金

賃金関連の求人検索割合の推移を示したもの。データ期間は2019年1月から2023年11月まで。時給検索においては、1000円、1500円、2000円検索の割合を記載。月給検索においては、20万円、30万円、40万円、50万円の検索の割合を記載。

3つ目は、より高い賃金への関心だ。Indeedの検索データを分析すると、時給に関するキーワード検索では、2022年に引き続き、2023年も1500円や2000円の検索が1000円を上回り、差が広がっている。

同様に、月給については40万円が20万円の検索を上回っていることがわかる。全体的に、求職者は以前よりも高い賃金を検索することが増えてきていると言える。

4)異職種

左図表は、ソフトウェア開発の求人へのクリック数について、2019年を1として2022年までのトレンドを、同職種(ソフトウェア開発)からのクリックと異職種(ソフトウェア開発以外)からのクリックに分解して示したもの。右図表は、ソフトウェア開発求人へのクリックを、さらに求職者の現職の職種カテゴリ別で示したもの。左図表と同様、2019年のソフトウェア開発の求人へのクリック数全体を1と基準化した場合の値で記載。職種カテゴリは2022年時点で基準化された値が大きい順に上位10職種カテゴリを掲載。最上位の「ソフトウェア開発」は、すなわち同職種からのクリックを意味する。

4つ目は異職種への関心の増加だ。Indeed履歴書の登録データと求人クリックデータの分析の結果、各職種へのクリックの割合は基本的に同職種からの割合が多い一方で、一部の職種カテゴリでは異職種からのクリック割合が増加傾向にあることがわかった。

その典型例として、「ソフトウェア開発」が挙げられる。Indeed履歴書の登録者による「ソフトウェア開発」求人へのクリックは、2019年から2022年にかけて5.4倍に増加しているが、その増加は同職種からよりも異職種からのクリックが寄与していた。

異職種からの内訳を見ると、エンジニア業務として比較的親和性の高い製造や機械工学の職から関心もあるが、「小売り」「事務」「営業」などからも大きく関心が集まっている。昨今のDX化やITへの関心の高まりが求職行動にも影響していると考えられる。

一方で、志望職種とスキルや経験との乖離がもし大きいとなれば、実際に転職することは難しくなる。この観点では、リスキリングなどの取り組みが重要であり、リスキリング次第では、現在よりも異職種への転職が増える可能性がある。

■Indeed Japan Hiring Lab エコノミスト 青木 雄介氏
2012年東京工業大学工学部卒、2013年英国UCL(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)経済学修士。その後、外資系コンサルティングファーム等でエコノミスト・データサイエンティストとして政府・民間・司法機関に向けた経済統計分析及び報告書作成に従事。2022年8月より現職。Indeedのデータを活用してOECD各国及び日本の労働市場を分析し、外部関係者に向けて分析結果・インサイトを発信している。

関連情報
https://jp.indeed.com/press/releases/20231215

構成/清水眞希

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