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「あっ!忘れてた」「あ~、そっか~」など、独り言が多い人は意外と多いもの。独り言のほとんどが無意識で行われているものとなり、本人は気づいていない可能性もあります。プライベートの場ならまだしも、職場では目立つ存在にもなりかねません。
ここでは独り言の特徴や原因、そして自分自身、他人といったそれぞれの独り言への対策をご紹介します。
独り言の特徴
独り言と検索をすると、二次検索に『病気』や『障害』といった治療が必要なものがありますが、独り言の多くは特に問題ないとされています。次で詳しくご紹介しますが、独り言は心理的なストレスを解消するために無意識で行われている行動です。
問題のない独り言としては、冒頭にもあった「あっ!忘れてた」などの考えていたことをそのまま口に出すものや、「よし!頑張ろう!」など、自分の気持ちや行動を表現するものなどです。
病が疑われるものとしては、その場にまったく関連しないもの、誰かと会話をしているようなもの、急に怒り出すなど感情が強いものなどです。病が疑われるような独り言で、さらに頻度が多くなっている、声が大きくなっているなどがあれば、一度、医療機関に相談してみてください。
独り言の原因
ここからは独り言の原因を探っていきます。前述した、心理的なストレスを解消するために行われているものを今回は取り上げます。
1.ストレスを解消するため
人はストレスを感じたときに、そのストレスを解消するための行動を起こします。その行動の1つに独り言があります。
声を出すことで、自分の中にため込んだ不安などの心理的なストレスを発散、解消しようとしているのです。
2.コミュニケーション不足や不満の解消のため
独り言の多い人は、コミュニケーション不足や不満を感じている人が多いと言われています。
コミュニケーション不足になると、人は周囲から認められていないという孤独を抱えます。その孤独を解消するために、無意識のうちに自分の存在をアピールする行動として独り言が多くなっている可能性があります。
3.思考を整理するため
一人で考え込みながらブツブツと独り言を言っている人を見たことはないでしょうか。この状態は、自分の考えの整理をしている最中なのです。
頭で考えるだけよりも、言葉として思っていることを口に出すことで耳にもその情報が入り、口と耳で情報を処理することができます。2つの器官を使うことによって、自分の思考や感情を客観的に振り返ることができます。
4.周囲へのアピールのため
周囲へのアピールとして、意識的に独り言を発する人が一定数います。これには、構ってもらいたいという思いや、自分が実績を認められたいという心理が隠れています。
自分の存在をアピールしたいものの、話しかける勇気はない人が、このような独り言をよく出してしまっています。
独り言が多い人への対策
独り言はストレス解消の手段だということがわかっても、周囲にはマイナスのイメージを与えかねないものです。ここでは、自分自身の場合と、他人の場合の独り言の対策をご紹介します。
1.独り言を自覚する
まず、独り言を自覚することが必要です。
自分自身の場合は、周囲に協力を仰ぎ、独り言を発したときに指摘をしてもらうようにお願いしてみてください。周囲へのアピール目的の独り言以外は無意識なことが多いので、周囲に指摘されることでどのような独り言が多いのか、どのような場面でよく発してしてしまっているのかがわかります。
他人への指摘の場合は、相手が独り言を言った場合に「どうした?」などと反応してみてください。何度か指摘が続くことで、本人に独り言を自覚してもらえます。指摘するときには心配しているといった態度で行うようにしてください。
2.ストレス解消をする
独り言には心理的なストレスが関係していることがほとんど。そのストレスを解消することで独り言を減らすことができます。
自分自身の場合には、まずは独り言には意識的にポジティブな言葉を使ってみてください。仕事に取り組むときには「できる」、できた場合には「頑張った」など自分を褒める言葉に変えてみましょう。これだけでも心理的なストレスを解消してくれ、この行動が普段の無意識な独り言を減らすきっかけになります。
他人の場合には、独り言が多い場面では積極的に声をかけるようにしてみてください。不安やプレッシャー、孤独などの原因がある場合には、本人に周囲からその存在を意識されていると思わせることが有効です。「疲れたね」「あともう少しだね」などの少しの声かけを意識的に行うようにしてみてください。
文・構成/藤野綾子