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時速110km/hの電動キックボードも登場、現実に対応しきれない道路交通法の行方

2023.12.22

「一般には殆ど知られていないニュース」というものが存在する。

今回は、2019年12月に改正された道路交通法に関する話題である。この時、道交法に極めて大きな転換点が訪れていたことは、一般には全くと言っていいほど知られていない。

それは大型二輪免許に関する改正である。一言で言えば、電動バイクにも「普通」と「大型」という具合に区切られるようになったのだ。

普通二輪免許で乗れた「モンスター電動バイク」

二輪免許は、排気量で区切られている。

たとえば、一般的に「原付」と呼ばれている二輪車は排気量50cc以下の原付一種だ。125cc以下は原付二種、400cc以下は普通二輪、それ以上は大型二輪となっている。ただしこれは、あくまでも排気量の話。電動バイクには排気量という概念は存在しない。

日本において、電動バイクは定格出力で区切られる。この記事を執筆している2023年12月11日時点で、定格出力20kWを超えるマシンの公道走行は大型二輪免許が必要だ。ところが、2019年12月以前にはそれがなかった。

仮に定格出力50kWのモンスターマシンを所持していた場合、かつては普通二輪免許でそのマシンを運転することが可能だったのだ。

このあたりの「法律の不足」を指摘しているメディアは存在した。当然だろう。年々進化する電動モーターとバッテリーに法律が対応できていないということなのだ。それが2019年も年の瀬に迫ったところで、ようやく是正された。

日本への本格進出を目前にしているハーレーダビッドソンの電動二輪ブランドLiveWire。公式サイトで公開されている製品は、いずれも日本の大型二輪に区分される。「LiveWire ONE」の出力は100馬力、75kWとある。

ハーレーらしいダイナミックなスペックだが、このようなモンスターでも2019年12月以前は普通二輪免許で乗り回すことができたのだ!

迫る黒船

幕末期、日本には何隻もの「黒船」がやって来た。

有名なペリー艦隊の前にはジェームズ・ビドルの艦隊が訪れていたし、モリソン号来航事件、さらにそれ以前には文化露寇、フェートン号事件というのも発生していた。令和日本にも、そのような「黒船」が大挙して押し寄せようとしている。

最も見逃せないのは、電動キックボードだ。

「電動キックボードと大型二輪がどう関係あるんだ?」と突っ込まれてしまいそうだが、実は大いに関係がある。最近では定格出力20kWに迫る製品も続々登場しているのだ。

筆者がパッと思いつくのは、INMOTION社の製品「INMOTION RS」である。最大出力4,200Wのモーターを2基搭載している。68マイル/hの最高速度を発揮する。

メートル法では約110km/h。にもかかわらず、INMOTION RSの車体の基本設計・乗車姿勢は従来型電動キックボードのそれと大きく変わらない。これは普通の人が乗ったら失禁間違いなし!

出力だけを見ると日本では普通二輪免許で乗れそうではあるが、遠くない未来を予想すると「定格出力20kW超の電動キックボード」は決して夢物語ではないはずだ。現状においても、110km/hで走行できる電動キックボードと従来型の普通二輪を同様の扱いにしていいのかという議論があるだろう。

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