学生と社会人とでは、生活リズムや価値観・考え方がまるで違う。そのため、今年入社した新入社員の中にはそのギャップに戸惑い、悩んでいる人もいるのではないだろうか?
ラーニングイノベーション総合研究所はこのほど、社会人1年目の300名に対し、入社前後のギャップに関する意識調査を行い、その結果を発表した。
「生活リズム・社会人としての考え方の習得」にギャップを感じる新人が約7割で最大
社会人1年目の新入社員(以下『新人』と記載)に対し、生活リズムや社会人としてのマナー、仕事の量や難易度、上司との関わりなど、9つの項目について、入社前後にギャップを感じたか質問した。
結果、昨年と同様に全ての項目で約6割の新人が何らかのギャップを感じていることが明らかとなった。特に「生活リズムや社会人としての考え方(顧客志向・当事者意識など)の習得」は約7割もの新人がギャップを感じており、昨年同様最大の割合となった。以下、「仕事の難易度(65.6%)」、「上司への悩み相談(65.3%)」が続いた。(図1)
ポジティブなギャップ、「上司とのコミュニケーション」が想定以上に話しやすいと回答する割合が最大
多くの新人が入社前の想定に対してギャップを感じていることがわかった。ここからは、そのギャップをポジティブに感じているのか、ネガティブに感じているのか、詳細を見ていく。
まずは、ポジティブに感じる回答を抽出したところ、「上司とのコミュニケーション」が最も高く、30.3%の新人が『想定よりもとてもフランクで話しやすい・フランクで話しやすい』と回答した。次に、26.7%が「上司からの仕事のアドバイス」を『とても細やか・やや細やか』と回答。「上司からのスキルアップのサポート」について『想定よりとてもサポートしてもらえる・サポートしてもらえる』が24.6%と続いた。
上位3項目が上司との関わりによる項目となったことから、想定以上に上司とよい関係を築けていることをポジティブに捉えた新人が多いことがわかる。(図2)
ネガティブなギャップ、「生活リズムや社会人としての考え方」が想定以上に難しいと回答する割合が最大
次に、ネガティブに感じる回答を抽出した。結果、「生活リズムや社会人としての考え方(顧客志向・当事者意識など)の習得」を『想定よりもとても難しい・やや難しい』と回答した割合が47.4%と最大の割合になった。
以下、「仕事の難易度」を『想定よりもとても難しい・やや難しい』と回答した割合が47.3%、「仕事の量」を『想定していたよりもとても多い・やや多い』と回答した割合が45.4%と続いた。
学生と社会人の違いや社会人として初めて取り組む仕事の量や難易度について、ネガティブなギャップを感じる新人が多いことがわかる。(図3)