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「ご留意ください」を目上の人に使う場合の注意点

2024.01.22

留意には、心にとどめる・気を付けるという意味があります。「ご留意ください」は文法的に正しい表現ですが、使う相手やシーンを見極める必要があります。『ご留意』の意味や正しい使い方、言い換え表現をチェックしましょう。

「ご留意」の正しい意味とは?

仕事やビジネスでは、「ご留意ください」「ご留意いただけますと幸いです」といったフレーズがよく使われます。そもそも『ご留意』とは、何を意味するのでしょうか?意味と使い方の注意点を解説します。

■ある物事を心にとどめることを指す

ご留意は、『留意(りゅうい)』に相手への敬意を表す接頭辞『ご』が付いた表現です。留意には、(ある物事を)心にとどめる・気を付けるという意味があります。

  • 留:その場にとどまる(とどめる)
  • 意:心に思う・気持ち・考え・意見・意味

ご留意の単独使用は少なく、仕事やビジネスでは、以下のようなフレーズが用いられます。

  • ご留意ください
  • ご留意いただけますと幸いです
  • ご留意くださいますようお願い申し上げます

これらは、相手に対して心にとどめてほしいことを伝えたり、注意を喚起したりする際に用いる敬語表現です。なお、自分に対して使う場合は、「留意いたします」「留意します」と表現するのが一般的です。

■目上の人に「ご留意」を使う場合

ご留意は目上の人にも問題なく使えますが、「ご留意ください」という表現には注意が必要です。『ください』は命令形のため、目上の人やお客さまに対しては、あまりふさわしくありません。以下のような表現に言い換えるのが望ましいでしょう。

【例文】

  • 当日は、以下の点にご留意いただけますと幸いです
  • 最新の情報にご留意くださいますようお願い申し上げます
  • 申し込みが重複しないようにご留意くださいませ

「ご留意」の言い換え表現は?

打ち合わせ

(出典) pixta.jp

ご留意は、『ご承知』『ご了承』『ご自愛』などの表現に言い換えが可能です。類似表現ではあるものの、意味や使い方に若干の違いがある点に注意しましょう。

■ご承知

ご承知の『承知(しょうち)』には、事情を知る・依頼や要求を聞き入れる・相手の事情を理解して受け入れるなどの意味があります。

ご承知が単独で用いられることはなく、相手に対しては「ご承知おきください」と表現するのが一般的です。『おき』は、動詞『おく』の連用形で、心をとどめるという意味があります。

ご留意は、相手に注意喚起を促す表現であるのに対し、ご承知は相手にこちらの事情を理解してもらいたいときに使います。

【例文】

  • 入金がない場合はキャンセル扱いとなりますこと、ご承知おきくださいますようお願い申し上げます
  • 改修工事のため、12月20日まで休業いたします。ご承知おきくださいませ。

■ご了承

『了承(りょうしょう)』とは、事情をくみ取り、納得することです。こちらの事情を受け入れてもらいたいときは、「ご了承ください」「ご了承くださいますようお願い申し上げます」と表現しましょう。仕事やビジネスでは、相手との食い違いが起きないように、念を押す目的で使われます。

【例文】

  • 状況によっては、ご意向に沿えない場合がございます。あらかじめご了承くださいませ
  • 店舗改装につきまして、下記の通り休業いたします。ご不便をおかけいたしますが、ご了承くださいますようお願い申し上げます

■ご自愛

『自愛(じあい)』には、自分を大切にすること・健康に気を付けることなどの意味があります。

「ご自愛ください」は、「体に気を付けてください」「自分を大切にしてください」と同義であり、年賀状・暑中見舞い・手紙・ビジネスメールなどの最後に添えれば、相手への気遣いが示せます。

自愛には、『自分の体や心を大切にする』という意味が含まれるため、「お体ご自愛ください」とするのは誤りです(二重表現)。『慈愛(じあい)』への変換ミスにも注意しましょう。

【例文】

  • 師走を迎え、諸事ご多用のことと存じますが、体調を崩されないようご自愛くださいませ
  • 夏の疲れが出やすい時期です。どうかご自愛の上、お過ごしください

相手から「ご留意」を使われた場合の返事の仕方

ビジネスマン

(出典) pixta.jp

相手から、「ご留意ください」と伝えられたら、どのように返事をすればよいのでしょうか?感謝の言葉で返す場合と了承を示す場合の2パターンを紹介します。

■感謝の言葉で返す場合

「お体にご留意ください」「健康にご留意ください」という気遣いの言葉をかけられたときは、感謝の言葉を伝えましょう。「ありがとうございます」と返すのが通常ですが、相手の健康を祈る言葉を付け加えてもよいでしょう。

ただし、「〇〇様もお体にご留意ください」と全く同じ言葉を返すのはやや不自然なので、言い方を変えるのが望ましいでしょう。

【例文】

相手:インフルエンザが流行しているようです。お忙しいと存じますが、どうぞお体にご留意ください
自分:お気遣いいただき、ありがとうございます。鈴木様もお体には十分お気を付けてお過ごしください

■了承の意味を示す場合

「締め切り日にご留意ください」「添付資料の内容にご留意ください」と、心にとどめてほしいことを伝えられた際は、以下のような返答をしましょう。

  • 分かりました
  • 了解しました
  • 承知しました

「分かりました」「了解しました」は、ややカジュアルな印象を与えます。同僚や目下の人に対しては問題なく使えますが、相手が上司やお客さまであれば、「承知しました」を使いましょう。

【例文】

相手:下記の事項にご留意いただきますようお願いいたします
自分:了解しました。ご連絡ありがとうございます

構成/編集部

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