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「サントリー天然水」のパッケージデザインが変更された理由

2023.12.18

2023年12月12日、サントリー食品インターナショナルは「水のサステナビリティ」に関する活動方針発表会を行なった。発表会では、3月に就任した新社長・小野真紀子氏が登壇。同社初となる女性社長として注目される小野社長であるが、発表会への出席は今回が初めてだ。

発表会では、2024年春以降の『サントリー天然水』のパッケージ変更も発表された。

サントリー食品インターナショナルがこれほどまで力の入れる「水のサステナビリティ」、そして活動の一つである「ウォーター・ポジティブ」とはどのような活動なのだろうか。

12月12日より、芦田愛菜さんが出演する『サントリー天然水』の新TVCMが放送されている

『サントリー天然水』、トップブランドだからこその自負と責任

周知の通り、サントリーグループはコーポレートメッセージとして「水と生きるSUNTORY」を掲げている。サントリーグループはサントリー食品インターナショナルの他、酒類の国内販売を手掛けるサントリー、ウエルネス事業を担うサントリーウエルネスなどによって構成される。

しかし、やはり国内清涼飲料市場においてナンバーワンのブランドである『サントリー天然水』を有するサントリー食品インターナショナルは、水への関心が高い。

小野社長は次のように語った。

「サントリー食品インターナショナルはグループ内において、唯一『水』そのものを製造・販売する会社として、水のサステナビリティ活動を率先して行う必要があると考えております」

サントリー食品インターナショナル初となる女性社長

「ウォーター・ポジティブ」のためにパッケージデザインまで変更

「水のサステナビリティ」活動として、サントリーグループが注目しているのが「ウォーター・ポジティブ」だ。

世界中の企業が取り組み始めている

「ウォーター・ポジティブ」とは、消費量を超える水を供給すること、あるいはそれに向けた企業の取り組みのことを指している。いま、水不足などの世界的な水資源問題の解決策の一つとして世界中から注目されている。サントリーグループとしては、取水量以上の水を水系に育むことを「ウォーター・ポジティブ」と考え、2030年までに、サントリーグループの自社工場の半数以上で、水源涵養(かんよう)活動により使用する水の100%以上をそれぞれの水源に還元することを目指している。

すでにサントリーグループでは2003年から「サントリー 天然水の森」という活動を進めている。20年間で全国15都府県22か所、約1万2000ヘクタールで水源涵養活動を行なっており、国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の涵養を達成している。

「2倍というのはグループ全体で、サントリー食品インターナショナル、国内の清涼飲料事業だけで見た場合は少なくとも4倍以上となります」(小野社長)

また、ウォーター・ポジティブは水源涵養活動だけでなく、『サントリー天然水』の製品パッケージを通じた啓発も行なう。

2024年春ごろより新しくなるパッケージデザイン

欧米、Z世代の心を掴むサステナビリティ戦略

サントリー食品インターナショナルの地域別売上高は、日本国内45%、海外55%(内、アジアパシフィック25%、欧州20%、米州10%)と実は海外の方が多い。グループの中核を担うサントリー食品インターナショナルは、グローバル展開拡大の役割も持っている。

「昨今、欧米を中心にエシカル消費への関心が高まっております。日本においてもエシカル消費への認知、購入意向は海外に劣るものの、今後は高まっていくと推測されます」(小野社長)

いま、Z世代を中心にサステナビリティというワードは購入動機の一つになっている。「水のサステナビリティ」活動は、欧米へのブランドイメージ戦略、そして今後、国内でも起こりうる意識の変革への先行投資という点は間違いないだろう。

***

小野真紀子社長は、アメリカの経済誌フォーブスが発表した2023年の「世界で最も影響力のある女性」100人のうち、86位に選ばれている。

世界から期待されるサントリー食品インターナショナルの新社長は「水」のリーディングカンパニーとしての責務を果たすことが求められているのだろう。就任後初の発表会が「水のサステナビリティ」という意味は私たちが思っているより大きいのかもしれない。

取材・文/峯亮佑

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