離婚してもマイホームに住み続ける理由1位は「子どものため」
反対に、「離婚しても夫か妻がマイホームに住み続ける」と回答した292人に理由を聞いたところ、1位は「子どものため(67人)」であった。2位「気に入っているから(45人)」、3位「もったいないから(33人)」と続く。
自分の希望よりも、子どもの気持ちや環境を優先する人が多数。子どもがいるかどうかで、離婚のマイホームの扱いは変わりそうだ。なお男女別の「離婚してもマイホームに住み続ける理由」は以下のようになっている。
女性は「子どものため」がダントツなのに対し、男性は「気に入っているから」という理由も多くなっていた。
ただ男性の回答を見ると、「自分が気に入っているから」という意見だけでなく、「妻がマイホームを気に入っているので、妻に住んでもらって自分(夫)が出ていく」といった妻を思いやる回答も目立つ。
1位 子どものため
・子どもが住み慣れている場所を、親の都合でなくしてしまうのはかわいそうだと思うから(30代 女性)
・子どもが今の住まいを気に入っている。また子どもの友人も近くにたくさんいるため(40代 女性)
・子どもを転校させたくないから(60代以上 男性)
「引越しで子どもの学区が変わるのは避けたい」「住み慣れた環境や仲のいい友達から引き離したくない」といった声が多数。離婚だけでも子どもには大きな変化なので、さらに引越しまでして負担をかけたくないという親心だろう。
2位 気に入っているから
・いい家で住みやすい。立地もいいので、住み続けたい(30代 女性)
・妻がかなり時間をかけてこだわった家なので、手放すことはないと思います(40代 男性)
・住んでいる土地が好きだから。子どもが産まれてから住んできたので、簡単にはさよならできない(50代 女性)
注文住宅などでこだわって建て、建物自体が気に入っている人もいるだろう。また立地が便利だとか、住み慣れた土地を離れがたいといった事情もあるようだ。
3位 もったいないから
・家は人生の中で大きな買い物です。売るのはもったいないので、住みます(20代 男性)
・せっかく建てた家なので、「売るのはもったいないな」という気持ちが強いから(30代 女性)
・せっかく苦労して手に入れた家なので、たとえ一人になっても住み続けます(50代 男性)
「苦労して購入した家を売るのはもったいない、寂しい」と感じる人も多数。愛着があるから、もったいないと感じるのだろう。
ただ経済的な合理性を考えるなら、思い出は切り分けて「家賃」と「ローンや維持費」のどちらがトクになるのか比べてみるのも一案だ。
4位 実家に近いから
・隣に両親が住んでいて、家がつながっているため(30代 男性)
・家の名義やローンは自分なのですが、妻の実家が所有する土地に建てているため、売却は難しいと思います(40代 男性)
・夫の実家のすぐ向かいに建ててあり、夫の地元であるため(50代 女性)
「マイホームがどちらかの実家に近いため、実家が近くにあるほうが住み続ける」という家庭もある。「実家の土地に建てた」「両親と敷地内同居」という場合は、他人に売却するのも難しいだろう。
実家が近ければ、シングルファザー・マザーになっても、子どもの世話を頼めるなどのメリットもある。
5位 ローンが残っているから
・ローンの残債を考えると、どちらかが住み続けるのが現実的(30代 男性)
・まだ住宅ローンを払い終わっていないので(40代 女性)
住宅ローンが残っていても、売却はできる。ただ「売却してもローンを完済できないのでは」と考えている人もいた。
売りたいけどローンが残っているから…と悩んでいる人は、ローン残高を確認したうえで不動産会社に相談してみるといいだろう。思ったより高い査定額が出て、売却してローンを完済できるかもしれない。
調査概要
調査対象:マイホームをお持ちの既婚男女
調査期間:2023年10月24日~31日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:500人(女性319人/男性181人)
回答者の年代:20代 7.8%/30代 41.2%/40代 29.8%/50代 16.0%/60代以上 5.2%
関連情報
https://albalink.co.jp/realestate/divorce-my-home/
構成/Ara