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他人の目を常に気にしたり、他人の噂話に首を突っ込む人がいる一方、他人に興味がなくて、常に単独行動を好むような人もいます。
他人に興味がない人は、マイペースや自分勝手など、マイナスなイメージを持たれることもありますが、他人に興味ないことは悪いことなのでしょうか?
他人に興味がないことは、イコール他人に左右されない自分軸を持っているという捉え方もできます。
この記事では、他人に興味がない人の特徴と、デメリット、そしてメリットについてご紹介していきます。
他人に興味がない人の特徴5選
他人に興味がない人にはいくつかの特徴があります。ここでは主だったものを取り上げていきます。
1.消極的
まず、職場など不特定多数の人と関わる場所において、他人に興味がない人は、社交的や積極的ではなく消極的になるという特徴があります。自分から誰かを積極的に誘うことはほぼなく、誘われたとしてものらりくらりとその誘いを断ります。
会議などで意見が分かれた場合には、他人に興味がない人は多数派に流れることもあります。マイペースに見えますが、自分の意見を多数の人に通すことよりも、そのことに責任を負いたくないという思いのほうが強いからです。
2.周囲より自分の気持ちが最優先
これは、1.のように意見などを何かを決めなければいけない場面ではなく、普段の行動の軸となるもののことを指します。
他人に興味がある人は、自分の気持ちよりも周囲の状況を優先します。例えば、流行っているから、周囲から悪目立ちしたくないからという理由で自分の好みではないものを選択することもあります。
しかし、他人に興味がない人は、自分の行動の軸は常に自分だけにあります。流行のものに流されるということはほとんどないでしょう。
3.大勢の場を嫌う
他人に興味ない人は、1.のように大勢の場面では多数派に流れるものの、自分の軸はしっかりと持っています。つまり、自分の行動や発言が制限されるような不特定多数の人が集まる場所ではストレスを抱えてしまうことが多いのです。そのストレスを避けるために、多くの人が集うような場所は嫌うという傾向があります。
そのような場に誘われても断ることがほとんどですが、誘われた人のことが嫌いというよりも、誘われた場所が嫌ということのほうが多いでしょう。
4.人に干渉しない、干渉されたくない
他人に興味がない人は、他人がどんな行動を起こしたとしても文字通り興味がないので、ほとんどのことに干渉しません。それが例え自分の考えとはまったく異なるものだったとしても、「他人の考えだから」と割り切ることができます。
そして、他人に干渉しない分、干渉されることも嫌います。意見を受け入れてほしいとは思っているわけではなく、放っておいて欲しいというのが本音です。
5.世間話が苦手
世間話が苦手という特徴も他人に興味がない人に多い特徴です。
他愛もない世間話などをするとき、人は会話をコミュニケーションの1つと捉えています。しかし、他人に興味がない人にとって、会話とは情報の交換など、意味があってこそ成立するものだと認識しています。会話だけでなく、無駄や非効率なことを避ける傾向があります。
ここで注意してもらいたいのは、会話自体が嫌いではないということ。話の意図や目的がある会話なら興味を持つことができます。
他人に興味がないことのデメリットとメリット
他人に興味がないことはデメリットの多いことのように思われがちですが、実はメリットもあるのです。悪いところもあればいいところもある。どんな性格もどちらの面も持ち併せているはずです。ここではそのどちらの面もピックアップしてみました。
デメリット1.チームプレーで本領を発揮できない
チームで協力して行う仕事や作業が苦手です。チームプレーには、周囲の進捗や状態に常に気を配るという作業も含まれます。人に干渉することもされることも苦手なので、そのような作業が業務に含まれると調子を崩していつもの力を発揮できない場合があります。
黙々とマイペースに行える仕事のほうが向いている人が多いでしょう。
デメリット2.困ったときに頼れる相手がいない
人に干渉されたくないということは、自分のことを話すことも苦手であり、それによって人との距離も遠くなります。
人は自己開示をしてくれた人に対して心理的距離が近くなる、つまり心を許して親しくなるという傾向があります。他人に興味がない人は他人を頼ること自体あまりありませんが、何か困ったことが起こったときに頼れるほど近い存在の人がいなかったという事態に陥ります。
職場では「仕事の関係だけ」と割り切って接する人ほど、誰にも相談できずに仕事を抱えてしまうことが多いようです。
メリット1.感情などに左右されず、誰とでもフラットに付き合える
他人に興味がない人は、そもそも感情に左右されるほど人との距離を縮めません。よって、誰ともフラットに付き合えるといういい作用が生まれます。
自分とまったく異なる意見だったとしても、決して他人を否定したりもしません。これは「自分は自分、他人は他人」という切り分けがしっかりとできているからです。
メリット2.人間関係のストレスを避けられる
先ほどの、「自分は自分、他人は他人」という切り分けがしっかりとできているので、よっぽどのことがない限り、人との揉め事は起こりません。
悪い言い方をすれば、他人に期待していないということなのですが、人との揉め事は、“自分の思い通りにならない”ことに対する怒りから起こることもしばしば。他人に期待しないということは一見悪いことに見えますが、人間関係においてストレスを抱えない方法の1つと言えるでしょう。
文・構成/藤野綾子
職場にいる「感じがいい人」がさりげなくやっているコミュニケーション術
コロナ禍は社会や経済に大きな変化をもたらし、個人レベルでも、意識や行動の変容が求められることになった。ニューノーマルとなったテレワーク、在宅勤務、オンラインミーティングなど、非対面型ビジネスシーンや短時間のコミュニケーションで「感じのいい印象」を残すことは、今後より求められるビジネススキルのひとつに。では周りの人から「感じがいい」と思われる人は何が違うのか。『よけいなひと言を好かれるセリフにかえる言いかえ図鑑』(サンマーク出版)の著者で、公認心理師、産業カウンセラーの大野萌子さんに「感じのいい人」に共通する言動、行動と心の持ちかたについてお話を伺った。
大野萌子(おおの・もえこ)さん
公認心理師。産業カウンセラー。2級キャリアコンサルティング技能士。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ(R)資格認定機関)代表理事。著書の『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』はシリーズ累計50万部を突破。
オンラインのコミュニケーションでは、動きのある表情や動作を意識
−−コロナ禍で行動が制限されたことで、人とのコミュニケーションの大切さがよりクローズアップされるようになってきました。ビジネスシーンでもオンライン会議やメールなど、非対面で仕事が進むケースも増えていて、対応に悩んでいる方も多いと思います。
大野 オンラインでのコミュニケーションは、思った以上に難しく、お悩みの声もよく聞かれます。そもそも人は会話の中のちょっとした表情の違いや仕草、その場の雰囲気などから気持ちまでを読み取るもの。それがオンライン上の文字のやりとりや画面越しの会話になると受け取る情報が極端に限られるので、いつもとは違う注意が必要になるんですね。
−−その中で「感じがいい」印象を残すためにはどうしたらよいでしょう。
大野 例えばWEB会議であれば、画面上に映る映像と音声の情報が全てですから、背景、マイク、ライトなど、相手にとってストレスのない環境整備も気配りの一つです。また、大げさすぎるくらいの身ぶり手ぶりで、聞いていること、興味があることをアピールすること。画面を通すとどうしても無表情に見えがちで、人は怒っている顔よりも感情のない無表情に恐怖や圧力を感じますから、にこやか、かつ、表情豊かに話すことを意識することです。動きのある表情や動作は、ポジティブ=感じいい印象を相手に与えられます。
−−メールはどうでしょう。
大野 メールで対面時のようなニュアンスを伝えることは、ほぼ不可能。文字面の印象を相手がそのまま受け取ると言うことですから、いつもより丁寧な言葉づかいを意識することです。また曖昧な表現は避けて、より具体的に伝えることも大切です。
−−相手はそんなつもりはないと思いますが、つっけんどんなメールにイラッとすることがあります(笑)。期限や指示が曖昧なメールというのもモヤモヤしますね。確認のために、何往復もすることになったりして、無駄だなぁと感じることも。相手がすぐレスポンスしてくれるとも限らないし。
大野 そういう時は、電話しちゃうことです。電話は相手の時間を邪魔するように思うかもしれませんが、文字でうまく伝わらないことも直接話したほうが早く解決できることも多いんです。