美味しい料理は今回ももりだくさん
トラとミケシリーズの楽しみは、美味しい食事。著名人の書評も美味しい食事について書いている。
「いやー、面白かった。ボクは猫になって、この町に住みたい」
『孤独のグルメ』原作者・久住昌之さんによる第1巻「いとしい日々」書評より
「美味しい料理と心の触れ合い。ここは僕が大好きな昭和酒場そのものだ」
『酒場放浪記』吉田類さんによる第2巻「こいしい日々」書評より
「私たちの理想のほんわか姉妹がここにいました。山菜天ぷらにどて煮に冷酒……あぁ美味しそう~」
阿佐ヶ谷姉妹さんによる第3巻「ゆかしい日々」書評より
「大好きな友達と美味しいご飯を食べて喋って……『トラとミケ』は私が大好きな空間がギュッと詰まった一冊でした」
『syunkonカフェごはん』山本ゆりさんによる第4巻「やさしい日々」書評より
第5巻も期待を裏切らず、美味しい食べ物がたくさん登場する。トラミケの手作りの土手煮や味噌串カツ、おでん。アサリの酒蒸しは冬乃さんにとって特別な料理だ。夏の民宿で食べる船盛のお刺身や、お蕎麦屋さんで隣のテーブルの夫婦が頼んだカレーうどん。喫茶白樺の薫り高いサイフォン式コーヒーに厚切りトーストのモーニング、たまごサンドにハムサンド、プリンアラモード、バナナヨーグルトスムージー。大涌谷の黒たまご。最後はおせちのバイキング・・・・・・どれも本当に美味しそう。ダイエットにはちょっと危険だが、食べ物が、素敵な恋を上手にサポートしてくれるような気がする。
巻を重ねるごとに、トラとミケの存在感が際立ってくるこのシリーズ。ぜひ1巻からまとめて読んで欲しい。トラミケワールドを知っていたら、心がくじけたとき、辛い時に、あなたの心の中にいるトラとミケが優しく支えてくれるはず。心のお守りになってくれる作品たちがあれば、この寒い冬も、暖かく過ごせそう。
文/柿川鮎子