猟銃事業の売上高は1割増で成長中
ミロクは2023年10月期の売上高を前期比5.0%増の120億4,000万円、営業利益を同19.7%増の7億9,000万円と予想しています。
ミロクは猟銃製造で磨いた技術力をもとにした、ガンドリルマシンなどの工作機械事業や、ステアリングハンドルといった自動車関連事業も展開しています。ただし、売上高の8割は猟銃が占めており、ミロクの主力事業になっています。
猟銃事業の売上推移は好調そのもの。2022年11月-2023年7月の売上高は前年同期間比8.6%増の72億3,500万円でした。2021年11月-2022年7月は売上高が11.4%伸びていました。今期は更に1割近く上乗せしていることになります。
■ミロク猟銃事業四半期売上推移
※決算説明資料より
ミロクで特に好調なのが、OEMであるブローニングへの供給。上のグラフを見ると、赤で塗られている上下二連銃の比率が高く、伸びしろもあることがわかります。上下二連銃とは、主にクレー射撃で用いられる銃。テレビでタレントのヒロミさんがクレー射撃を行うシーンが放送されることがありますが、そのときに使われるものが上下二連銃です。
グラフ青色のボルトアクションとは、狩猟ではクマやイノシシ、シカなどを撃つライフル銃を指します。日本においては、原則として上下二連銃などの散弾銃を10年以上所持しなければ、ライフル銃の所有は認められていません。
■ミロクが扱う銃の種類
※決算説明資料より
ミロクのボルトアクションの売上は大きく変化していません。日本ではクマを駆除する狩猟者の数が少ないと言われていますが、大物猟に用いられるライフル銃は一定の需要しかなく、世界的にも流通量は限られているものと予想できます。