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物価もボーナスも上昇傾向にある中、会社員のお小遣い事情はどう変わった?

2023.12.06

お小遣いを増やすために取組んでいることは?

お小遣いを増やすために6割以上(63.6%)の人が「ポイ活」に取組んでいると回答した。次いで、「食料品の節約(37.4%)」「外食を控えて内食(自炊)を増やす(30.3%)」「日用品の節約(29.5%)」となり、日々の支出を抑える方法で節約をしている人が多い傾向が明らかになった。

一方で、サブスクリプションや定期購入、各種保険の見直しなど固定費の節約に取組んでいる人は少ない傾向も判明した。また、パート・アルバイト、副業など収入を増やすことを目的とした取組みを行っている人も同様に少ない傾向にあることがわかった。

約8割の人が、加入している火災保険の補償内容を見直していないと回答

加入している火災保険の補償内容が適切かどうか定期的に見直しているかという問いに対しては、「見直しをしていない」と回答した人が約8割(77.4%)いることが明らかになった。さらに、2024年度を目処に火災保険が値上げすることを知らない人は約8割(78.6%)いることも判明した。

見落としがちな火災保険を見直すことで、固定費の節約につながる可能性があるため、お小遣いを増やしたい人は本調査を機に、各種保険の見直しをしてみてはいかがだろうか?

<調査概要>
[調査概要:ソニー損保 ボーナス時期お小遣いに関する調査]
調査対象者:持ち家で火災保険に加入しているお小遣い制の人
サンプル数:20代~50代の男女800名
調査方法:インターネット調査
調査期間:2023年11月1日~11月7日

ファイナンシャルプランナー馬場 愛梨さんによる解説

ボーナスは上がるのにお小遣いは据え置き、しかもさまざまなものが値上げされている影響で、生活はむしろ苦しくなっている ―― 多くの人にとって世知辛い状況になっていることが、今回の調査からわかります。しかも、ボーナスの動向については比較的恵まれた大企業である「東証プライム上場企業のみ」を対象とした調査です。それ以外で働いている人のなかには「給与もボーナスも上がっていない」「そもそもボーナスなんて無い」など、より大変な状況にいる人も少なくないでしょう。

今回の調査では、そんな状況下でも少しでもお小遣いを増やそうと努力している人が多いこともわかりました。前出のランキングを見ると、「ポイ活」「資産運用」「フリマアプリの活用」など副収入を増やすことや、「食料品の節約」「外食を控えて内食(自炊)を増やす」「日用品の節約」など支出の中でも特に「変動費」と呼ばれるものを抑えることに注力している人が多いようです。これらの取組みももちろん効果的でしょう。

ただ、まずおすすめしたいのは「固定費」の見直しです。固定費とは、毎月一定額を継続して支払っていくタイプの支出を指します。たとえば家賃、通信費(スマホ代やインターネット代)、保険料、サブスクリプションの利用料金などが該当します。対して、食費、日用品費、衣類代、趣味代、交際費のように支払額が一定ではなく毎回変わるタイプの支出は「変動費」です。節約というとどうしても、意識する回数が多い変動費ばかりに目がいきやすく、固定費は後回しにされがちです。しかし、固定費の節約には以下のようなメリットがあります。

【固定費を見直すメリット】
・うまくいけば、生活水準を落とすことなく万単位の支出を減らすことも可能
・一度見直しておけば、節約効果が長く続く
・「生活水準はそのまま×自動的に節約継続」だから、節約しても我慢やストレスが少なくて済む
・毎月の決まった支払額が安くなれば、浮いた分をお小遣いに回せるかも

固定費を見直す際は、自分の利用状況と契約内容が合っているのか確認し、もっといい料金プランがないのか調べて、他社との比較なども交えながら検討するのが理想的です。見直し完了までに手間や時間がかかる点がデメリットですが、それを大きく上回るメリットがあるのでぜひ取組んでみましょう。固定費にはさまざまな種類がありますが、前出のランキングによれば「火災保険の見直し」に取組んでいる人は特に少ないようです。しかし火災保険は「住宅を契約したときに、おすすめされた保険をなんとなく一緒に契約しただけ」「長期契約だから何年もずっとそのまま」という人も多く、見直しの余地があります。

なお近年、火災保険は自然災害が増加している影響で値上げ傾向にあります。直近では資材コストや人件費の上昇もあり、2024年度中には1割ほど値上げされる見込みです。また、あわせて「水災料率の細分化」も予定されており、水災(河川の氾濫や集中豪雨などによる被害)のリスクが高いと判定された市区町村では保険料が高くなると予測されています。

火災保険を見直すのであれば、早めに取組むのが吉です。どんなときにいくら受け取れるのか思い出す意味も兼ねて、まずは今の契約内容をチェックしてみてはいかがでしょうか。

●解説:馬場愛梨さん(ばばえりFP事務所代表)

関西学院大学商学部を卒業後、銀行の窓口業務に従事。その後、保険代理店や不動産業界などでも経験を積み、独立。自身が過去に金銭的に苦労したことから、難しいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えするべく活動中。お金にまつわる解説記事の執筆や監修を数多く手掛けている。

出典元:ソニー損害保険株式会社

構成/こじへい

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