『県農 Only One Dogfood』を開発した想いとは?兵庫県立農業高校動物科学科の開発担当者にインタビュー
さてここからは、そんな『県農 Only One Dogfood』について、兵庫県立農業高校動物科学科の開発担当者の方にお答えいただいたインタビューをご紹介します。
レオくんの病気に関して、例えば皮膚の健康に配慮された市販品のフードを与える選択もあったかと思います。自分たちで独自のフードを開発するという挑戦には、どのような想いがあったのでしょうか?
レオの皮膚病をきっかけに獣医さんから紹介していただいた、宍粟市で鹿肉を使用したドッグフードを製造されているグリーンキーパーさんと出会い、兵庫県では多くの鹿が狩猟されそのまま廃棄されているという現状を知りました。
また、勉強していく中で、私たちの学校でも多くの規格外の農産物が商品にならないという理由で廃棄されていることも知りました。
高たんぱく質で低脂質の鹿肉を活用することができればワンちゃんにとっても環境にとっても貢献できるのではないか、また環境問題に対しても貢献するきっかけを起こせるのではないかと思い、私たちで鹿肉ドッグフードを開発することを決めました。
レオだけでなく、困りごとを抱えた他の犬たちにも安全なフードを届けたいという気持ちも強かったです。(兵庫県立農業高等学校 動物科学科 ドッグフード開発ご担当者様)
クラウドファンディングご支援者の方々からのご反響や、ドッグフェスなどで出会ったご購入者からのご反響があれば教えてください。
シニア犬で固いものが食べられなかったところ、『県農 Only One Dogfood』はほぐれやすいので食べることができ、催促するほどの食いつきだったというお声をいただきました。
また、愛犬に与えるととても喜んだので、再度購入しに来たとイベントに足を運んでくださる方もいらっしゃいました。(兵庫県立農業高等学校 動物科学科 ドッグフード開発ご担当者様)
今後の出店のご予定や、新たに挑戦したい取り組みなどはありますか?
イベントや校内行事での販売を行う予定です。また、より多くのワンちゃんにフードを届けるために店舗での販売も行っていきたいと考えています。
さらに、これまでは不透明な点も多く、利用してこなかった鹿肉の内臓の成分分析を行い、ワンちゃんにとってより良いドッグフードを開発していきたいと考えています。(兵庫県立農業高等学校 動物科学科 ドッグフード開発ご担当者様)
大切な犬の健康も地球環境も守っていけるドッグフード
現役農高生たちが開発した、犬の健康とフードロスに配慮したドッグフード『県農 Only One Dogfood』をご紹介しました。
もともとは学校で飼っているワンちゃんのため、身近な廃棄予定食材や地域の困りごとをベースにドッグフード開発を行った生徒さんたち。「犬の健康長寿は家族みんなの幸せ」というポリシーのもと、安全に美味しく食べられて健康の手助けをしてくれるドッグフードへの取り組みは今後も続いていきます。
■取材協力・画像提供:兵庫県立農業高等学校 動物科学科 ドッグフード開発ご担当者様
■兵庫県立農業高等学校
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CAMPFIRE(クラウドファンディングのプロジェクトは終了しています)
文/黒岩ヨシコ
編集/inox.