マイナビは正社員の20~50代男女のうち、2023年10月に転職活動をした人、今後3か月で転職活動を行なう予定の人を対象とした「2023年冬ボーナスと転職に関する調査」を実施。回答結果をグラフと図表にまとめて発表した。本稿では、その内容を一部抜粋してお伝えする。
現職の賞与が少ないことを理由に転職をしたことがある人は62.5%
【図1】「賞与が少ない」ことが理由で転職をした経験はあるか
【図2】「賞与が少ない」以外の主な転職理由(上位抜粋) n=489
現職の賞与が少ないことを理由に転職をしたことがある人は62.5%となった。また、賞与が少ないことが最も大きな転職理由だったとする人は25.4%だった。
一方「賞与が少ないことは最大の理由ではなかった」と回答した人に主な転職理由を聞いたところ、「賞与以外の給与(月給)が低かった」が17.9%で最も多かく、賞与が最大の理由ではなくても、給与に関する不満が転職に繋がっていることが推察できる。【図1、2】
【図3】賞与が高かったので転職をしなかったことがあるか
現職の賞与額が高いことを理由に転職をやめたことがあるかを聞いたところ、「やめたことがある」が全体では30.7%で、役職別にみると部長クラスが最も高く41.3%だった。
賞与は転職の決め手にも、転職を思いとどまる要因のひとつにもなる可能性があり、働く人の勤続への意欲に影響することがわかる。【図3】
自分の仕事に見合う理想の賞与額、全体平均89.2万円、部長クラス193.4万円
【図4】賞与が高かったので転職をしなかった時の賞与額
自分の仕事に見合う理想の賞与額についても聞いたところ、全体平均は89.2万円、部長クラスでは193.4万円、課長クラスでは132.7万円となった。
特に部長・課長クラスでは「賞与が高かったので転職をしなかったときの賞与額」と大差がなかったため、極端に高額な賞与が必要なわけではなく、自分の仕事に見合う金額であれば転職を思いとどまる人が多いと考えられる。【図4】
【図5】今年想定している冬の賞与額
【図6】賞与額が想定を下回ったときに「転職意欲が高まる」割合
今年想定している冬の賞与額については、平均46.2万円(前年冬の賞与額の平均値:46.7万円)となり、前年よりも低く見積もっている人が多く、自分の仕事に見合う理想の賞与額(平均89.2万円)とも大きく乖離が生じる結果となった。
また、賞与額が想定を下回ったときに「転職意欲が高まる」割合は72.3%で、役職別に見ると課長クラスが最も高く80.2%だった。【図5、6】