AI面接官が離脱率低下・面接率向上に寄与
近年、研究が進み、採用面接で「どんな人を採用すれば自社でパフォーマンス高く、長く働いてくれるか?」を知るメソッドが増えている。
例えば、採用面接に特化したコンサルティング会社である株式会社タレントアンドアセスメントは「どんな質問を投げかければ、その人のどのような資質が見えてくるのか」など、科学的かつ客観的根拠に基づいた戦略採用メソッドを独自開発している。
面接官は、そうしたメソッドに基づいて目の前の応募者を見ることで、より良き人材を選別できる。だが、それには一定の基準で冷静な目で判断する必要があり、そううまくはいかない。なぜなら人間にはバイアス、つまり個々の印象や感覚で判断してしまうことを完全になくすことはできないからだ。
そこで戦略的に採用メソッドをバイアスなしに用いて面接できるAI面接官が誕生した。同社が開発した対話型AI面接サービス「SHaiN(シャイン)」だ。AIが応募者に向き合って面接し、面接評価レポートを作成する。
代表取締役の山﨑俊明氏は、SHaiN導入の効果について「売り手市場になった現在、応募があっても面接まで進まず、途中離脱する人が多くなっており、いかにして面接まで到達させるかが人材採用の成功の要になっています。SHaiNを導入した企業では、応募から面接までの離脱率を下げ、面接率向上に成功しています」と話す。
SHaiN導入企業の一つ、株式会社ホリプロでは、新卒での採用面接において、客観的な評価を行うむずかしさが課題となっていた。
「どうしても面接官の経験則や価値観に寄ってしまう課題を抱えていた中、SHaiNによって学生がどのように答えても、たとえ話下手でも、最後まで公正・公平に話を聞いて、きちんと資質を評価する点に頼もしさを感じたと評価いただきました」(山﨑氏)
AIに評価してもらうからこそ、応募者も臆せず本来の力を出し切れるところもあるのかもしれない。