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働く男性の半数以上が職場で男性特有の困難を経験、労働現場に潜む「アンコンシャス・バイアス」の正体とは?

2023.12.05

調査実施の背景〜結果的に労働市場における女性不平等の解消へつながる

近年、人々の働き方や仕事への価値観が多様化する中で、日本でも企業においてD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)からDEI(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)への動きが進んでいる。

職場におけるエクイティ(公平性)を目指す観点から、男女の賃金格差の解消をはじめとするジェンダーエクイティ(男女平等)の取り組みが広まってきた。

労働市場における女性の不平等の解消に社会的関心が高まる一方で、内閣府男女共同参画局が行った「令和4年度 性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究」では、「男性は仕事をして家計を⽀えるべきだ」「組織のリーダーは男性の方が向いている」「男性は人前で泣くべきではない」など、女性だけではなく、男性にも性別による決めつけや役割分担などのアンコンシャス・バイアスがあることが指摘されている。

同様に、Indeedが2022年に、日本の職場のジェンダーギャップの実態を知るため、働く上でのジェンダーに関する違和感を募集・調査した「#これでいいのか大調査」( https://jp.indeed.com/press/releases/20230207 )では、職場において女性だけではなく男性もジェンダーギャップを感じたり、経験していることが明らかになった。

職場において、男性もアンコンシャス・バイアスなどに起因する男性特有の困難や障壁に直面していると考えられる。

また、2023年ノーベル経済学賞を受賞したクラウディア・ゴールディン氏の研究では、仕事の柔軟性の低さなどにより、女性に育児負担が偏りがちになることが男女の賃金格差につながっていることを明らかにしており、「チャイルドペナルティ」と呼ばれている。

労働市場でのジェンダーエクイティの実現には、男女ともに柔軟な働き方を実現することや、長時間労働の是正、男性の育児参加を促すことが重要であると示唆されている。

職場における男性特有の困難や障壁を明らかにし、社会的にその解決に向けて取り組むことは、男性の働き方やキャリアへの影響だけではなく、結果的に労働市場における女性の不平等の解消にもつながると考えられる。

そこで同社では「このたび、男性が直面する社会課題と向き合う『国際男性デー』を前に、職場において男性が直面する困難や障壁についての実態や意識を明らかにするため、全国の20〜59歳の男性の正規雇用者を対象に調査を実施しました」と説明。

さらに以下のようにコメントしている。

「Indeedは『We help people get jobs.』をミッションに掲げ、あらゆる人々が公平に自分に合った仕事が得られる社会の実現を目指しています。今回の調査を通じ、職場における男性特有の困難や障壁の実態や意識を明らかにすることで、企業や社会全体が職場のジェンダーエクイティについて意識するきっかけとなり、その実現へとつながればと考えています」

調査概要
調査方法/インターネット調査
調査対象/全国の20〜59歳の男性正規雇用者(現在就業中の正社員、会社経営者、公務員、団体職員を含む)2,500人(総務省の労働力調査結果における「正規の職員・従業員」の年代別の人口構成比に合わせて割り付け)
調査期間/2023年10月20日(金)〜 10月23日(月)

関連情報
https://jp.indeed.com/press/releases/20231116

構成/清水眞希

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