就職・転職のための情報プラットフォーム「OpenWork」を運営するオープンワークから、「2023年度上半期 求人閲覧企業ランキング」が発表された。
これはOpenWork上で2023年度上半期(2023年4月~2023年9月)に掲載された求人を対象に、閲覧が多い求人をランキング にしたもの。
日本で最も人口が多いといわれる「営業職」と、昨今のDX推進によってさらに需要が増している「ITエンジニア職」で、各職種の経験者が閲覧した求人を掲載企業単位で集計。それぞれの職種でどのような企業の求人が注目されたのかを探っている。
営業職経験者の求人閲覧企業ランキング
■SaaS型ビジネスを展開する企業が多数ランクイン。 業務効率化の促進により需要が高まる
営業職経験のあるユーザーが閲覧した求人企業、1位はアマゾンジャパン、2位はアクセンチュア、3位はfreeeという結果になった。
3位のfreeeや11位のSansanは前回調査から6位も順位を上げており、この2社を含むSaaS型ビジネスを展開するIT企業は、ランキング上位に多くランクインしている。
今年の4月から働き方改革関連法が改正され、中小企業も月60時間超過残業に対する割増賃金率引き上げが施行された。
企業は残業の削減や体制強化のため業務効率化を図ることが急務となり、業務効率化に関わるSaaS型ビジネスの需要が高まっていることも考えられる。
営業職経験者は、成長市場の中でこれまで培った営業スキルを活かせる企業への注目や関心の高さが表れたランキングと言えそうだ。
ITエンジニア職経験者の求人閲覧企業ランキング
■AIやIoT技術の活用が進む中、ITエンジニアの需要の高まりが見える結果に
ITエンジニア職の経験がある求職者が閲覧した求人企業、1位はアクセンチュア、2位はアマゾンジャパン、3位は日本アイ・ビー・エムという結果になった。
業界で見てみると、SIer、ソフト開発、システム運用が12社と最も多く、前回調査よりも4社多くランクイン。また、前回調査では1社もランクインしなかったコンピュータ、通信機器、OA機器関連の企業がランクインするなど、前回よりもIoTに関わる企業が増加している。
IT技術が進み、AIや IoT技術の活用が身近な存在になった今、新しい技術に対応できるIT人材は常に不足している状態と言われている。
今後ますます需要の高まりが予想されるため、魅力的な募集要件を提示している企業も多いことから求人への関心が表れた結果だと考えられる。
・対象データ
求人閲覧企業ランキング/OpenWorkに2023年4月〜2023年9月の期間で掲載された企業の求人票が対象
構成/清水眞希