メルカリは、求人プラットフォーム「メルカリ ハロ」を通じて、2024年初春に単発・短時間の雇用契約による新しい働き方を提供するスポットワーク事業へ参入すると発表した。
スポットワーク事業への参入を通じて「だれでも、すぐに、かんたんに」仕事を見つけられる体験を提供
メルカリは2023年2月に設立10周年を迎え、次の10年の成長に向けて「あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる」という新たなグループミッションを公開。創業から10年、「メルカリ」では誰もがモノの売り買いを楽しめるマーケットプレイスを目指し、月間利用者は約2,260万人、直近1年間のGMV(流通総額)は1兆円規模に達しているという(※1)。
また、モノだけでなく、「メルペイ」の決済・与信事業による「お金」と「信用」の循環を加え、直近においても、クレジットカード「メルカード」の提供や「メルカリ」上で暗号資産の取引を開始するなど、あらゆる価値が循環するエコシステムを拡張している。
そして、今回のスポットワーク事業への参入を通じて、これまでの「モノ」「お金」「信用」の循環に「時間・スキル(働く)」が加わることになる。同社では、メルカリのエコシステムに、一人ひとりが持つ「時間やスキル」という価値の循環が加わることで、「働く」こととその先にあるモノの購入、決済、与信といった体験をつなげることを目指すとしている。
■急速に広がるスポットワークとさらなる浸透に向けた課題
近年、日本の労働市場においては人手不足が叫ばれて久しく、今後より一層深刻化していくことが予想されている。また、コロナ禍を経て、個人の働き方においても副業ニーズやリスキリング熱の高まり、週休3日制の広がりなど、より個々人のライフスタイルに沿った柔軟性が求められている。こうした社会情勢を背景に、単発・短時間の雇用契約による新しい働き方として、スポットワーク市場は拡大を続けている。
一方で、スポットワークはまだ新しい働き方であるため、利用者視点では登録や使い方、応募などの「利用のハードルの高さ」、事業者視点では効果的な使い方や、よい働き手とマッチングできるかが分からないなど、「利用への不安」がある。メルカリでは、これまでも個人間のモノの売買やネットショップの開設、暗号資産の取引などを誰でも簡単に使える形にアップデートしてきており、スポットワーク事業においても、スポットワークをまだ十分に活用できていない月間2,260万人のユーザーと事業者に対して、より身近で、使いやすいサービスを提供していくとしている。
■「働く」をより気軽なものにする「メルカリ ハロ」
「メルカリ ハロ」は「だれでも、すぐに、かんたんに」がコンセプトのスキマ時間を活用して働ける求人プラットフォーム。仕事を探す「クルー」と、求人を出す「パートナー」が、日常的に出会い、安心して気軽に挨拶しあえる世界観を示すため、サービス名を「メルカリ ハロ」としたという。
「メルカリ ハロ」では、スポットワークを利用したことがない人も、フリマアプリ「メルカリ」から簡単に仕事を探すことができる。すでに本人確認済みのメルカリのアカウントがあれば、新たに情報を入力することなく、簡単に仕事に応募することが可能だ。また、メルカリにおける評価と同じように、パートナー・クルーの評価が可視化されるので、安心して利用できる。
加えて、スポットワークの活用に不安が大きいパートナーに対しても、月間2,260万人(うち本人確認済1,395万人※1)の顧客基盤を活用し、幅広い属性・経験を持つクルーとのマッチングを実現する。
「メルカリ ハロ」は、2024年初春に首都圏の一部エリアからのサービス開始を目指して開発を進め、順次全国へと展開する予定。今後の展開にあたっては既存事業とのシナジーを最大限に追求していく方針で、グループ会社のメルペイを通じて、給与デジタル払いを実現し、「メルカリ ハロ」を利用した際、「メルペイ」で給与を受け取れる体験を提供することを目指すとしている。
■「メルカリ ハロ」求人募集パートナーからの先行受付を開始
同社は、2024年初春に予定しているサービス開始に先駆けて、「メルカリ ハロ」で働く人を募集したい求人募集パートナーの問い合わせ窓口を11月13日に開設した。「メルカリ ハロ」を通じた求人を検討したい事業者は下記のフォームを通じて問い合わせることができる。
なお、サービスの発表を記念して、問い合わせ・事前登録したパートナーには、サービス開始時から当面の間の手数料を無料とするキャンペーンを実施するとのことだ。
URL:https://about.mercari.com/contact/mercarihallo/
※1:FY2023.6 4Q 通期決算資料より
関連情報
https://about.mercari.com/
構成/立原尚子
800社17万3000人のAI行動分析でわかった「仕事の無駄」を絶つ超タイパ仕事術
「時短を意識して仕事を進めるためには、一日を通して計画的に準備することが大切です。仕事時間だけに意識を傾けるのではなく、働く前後の時間を有効に活用することも心がけましょう。精神を落ち着かせることや、リフレッシュのための時間を確保することで、仕事時間中の効率が高まり、結果的には時短につながります」と話すのは、ビジネスコンサルタントの越川慎司さん。複業・週休3日を実践しながら800社へ働き方改革のノウハウを提供し、24冊以上のビジネス書を執筆している、まさに仕事の達人だ。その越川氏がの新刊が発売された。
働き方を見直すヒントが満載
同氏がこれまでに働き方改革を支援してきたのは800社以上にのぼる。クライアント企業の優秀なビジネスパーソンに見られる行動を分析して導き出した、業務の無駄を徹底的に省き、仕事のタイパ(タイムパフォーマンス)を高める方法を詳しく解説している。本の発売に先駆けて、その一部の内容を紹介したい。
同書は、第1章から第5章までの5部構成になっている。
第1章では、企業にはびこる無駄の数々について実証データをもとに紹介。「よかれと思って作ったページの81%が読まれない」「重要だと思っていた書類の88%は不要だった」など、どれも衝撃的な内容だ。日頃の仕事でいかに時間を浪費しているのか、思い知らされるに違いない。
第2章では、人間の思考傾向や行動原理について解説。「目の前の仕事に集中したくなる」「完璧を求めすぎると疲弊するだけ」といった思考回路を意識することにより、無駄を生じている様々な思い込みをやめるきっかけになるだろう。
第3章では、仕事の取捨選択を行なう際の〝見極め〟を伝授。「自分の目標から逆算して本当に必要な業務に注力する」「場合によっては念のための確認を省く」といった考え方を知ることで、在的には無駄だとわかってはいるもののやめられない業務を手放せるようになるはずだ。
第4章は、本書のメインテーマである〝タイパ〟を高めるための「無駄をやめられる35の秘策」を大公開! コミュニケーション、情報収集、アウトプット、タイムマネジメント、プレゼン、キャリアの形成といった6つのテーマごとに、具体的にどんなアクションを起こすことで無駄を省けるのかを、わかりやすく紹介する。35の秘策をすべて実践する必要はなく、真似できそうなところから始めてみても問題ない。
第5章は、成果を出し続けている企業の事例を挙げながら、組織としてタイパを高める習慣を指南。第4章までの内容と合わせて実践し、理想的な職場環境を構築してほしい。
なお、同書で紹介している〝超タイパ仕事術〟によって成果を上げているビジネスパーソンの実例も、コラムページで詳しく解説しており、多くのビジネスパーソンにとって働き方を見直す指針となるはずだ。
「この本を手に取って頂くような人は、仕事をがんばりすぎているはず。がんばりすぎずに無駄をやめましょう!」と、著者の越川慎司氏も話しており、書かれている内容は熱心に働くビジネスパーソンにやさしく寄り添うような内容ばかり。この本をきっかけに仕事の進め方を見直し、その分、浮いた時間をスキルアップやキャリアップに投資するといった、ウェルビーイングの実現につながる働き方を習得してみてはいかがだろう。