ラーケーションの日
土日に仕事が休めない親が子供と過ごす時間を増やすため、学校を休んでも欠席扱いとならない休める制度「ラーケーションの日」。9月より愛知県53市町村で導入され、動向が注目されている。そもそもなぜ愛知県がこのような制度を導入したのだろうか?
「愛知県は経済界・労働界・教育界とともに休み方改革を通じて生産性向上による日本経済の活性化を目指しています。そこでまず教育界ができることとして考えられたのが家族と子供が一緒に過ごす、このような仕組みづくりでした」
こう回答してくれたのは、ラーケーションを推進する愛知県教育委員会だ。
だがその一方で家庭事情によって制度を利用できない子供が混在し、公平性に欠けるという懸念も指摘されており、これにより名古屋市では制度の導入を見送った。また登校しない子供が増えることによる給食の変更調整対応や授業内容の連絡など、学校の負担が増えてしまうことも考えられる。
課題はあるが大分県別府市でも、同様の制度である「たびスタ」の導入を決定。愛知県にはほかの自治体からも、制度に関する問い合わせがあるという。ラーケーションは全国に広がるのか? 要注目だ。
登校しない子供への対応が増えることへの学校の負担増は、県の予算で校務支援員などを配置することでサポートをしている。課題をクリアにし、いい方向に進んでほしい。
おでかけや旅行で学校を休むことに賛成の理由 (n=213)
アクトインディが実施した調査によると、おでかけや旅行に行くために学校を休ませることに「賛成」が約7割。その理由は上記の通り。
続々とラーケーションプランが登場
名古屋プリンスホテル スカイタワー
「ラーケーションの日」にちなみ、平日限定で利用できる子供半額プランを提供している。
ウッドデザインパーク岡崎
モザイクアートやジグソーパズル作りなどのアート体験を提供。11月30日まで実施。
取材・文/高山 惠