パート・アルバイトを希望する理由
求人に応募した、パートまたはアルバイトを希望する人に、なぜその雇用形態を希望するのかを聞いた(複数回答)。
最も多かったのは「自分の都合のよい時間や曜日に働きたいから」で57.0%、次いで「生活との両立を図りたいから」が34.8%、「すぐに働き始めたかったから」が23.0%となった。
性別との関係をみると、「男性」のほうが「女性」よりも「すぐに働き始めたかったから」と「気楽に働きたいから」が14.3pt、「一定期間で計画的に働けるから」が9.3pt高くなった。一時的にできる仕事を探している人が多いようだ。
一方、「女性」のほうが「男性」よりも「扶養の範囲内で働きたいから」が17.7pt、「正社員としての職が得られないから」が12.2pt、「生活との両立を図りたいから」が9.8pt高くなっている。
収入や働く時間に制限がある人と、希望の雇用形態での勤務がかなわず、パート・アルバイトを選んでいる人が混在していることが推察できる。
非正規雇用希望者の社会保険加入希望について
求人に応募した人のうち、非正規雇用を希望する人(パートまたはアルバイト、契約社員または嘱託社員、派遣社員の計)に、社会保険への加入希望を聞いた。
非正規希望計では、「社会保険に加入できる仕事につきたい」が32.7%、「社会保険が適用にならない職場、範囲で働きたい」が14.7%、「社会保険加入有無はこだわっていない」が40.3%となった。
同様の調査を実施した2022年8月の結果と、同じく2021年10月の結果とを比べた。希望内容の割合が大きく変動することはなかったが、「社会保険が適用にならない職場、範囲で働きたい」との回答は年々減少している。
また、過去2年間と比べると「わからない」と回答した割合が高い。今話題になっている年収の壁解消に向けた取り組みによって、対応を決めかねている人もいる可能性がある。
年代別に回答結果をみてみると、「社会保険に加入できる仕事につきたい」は「50代」で最も高く43.3%に上り、いわゆる壁を気にせず働きたいという人が多いようだ。一方、「社会保険が適用にならない職場、範囲で働きたい」は、「40代」が24.3%で、他の年代よりも高くなっていた。
「60代」では、「社会保険加入有無はこだわっていない」が53.0%で半数を超えている。
「30代以下」は制度を知らない学生等も含まれていることもあってか「わからない」が46.3%と半数近くに上り、制度の認知に他の年代より課題がありそうだ。
調査結果まとめ〜担当者のコメント
9月のアンケートでは、非正規雇用を希望する方に社会保険の加入希望について聞いています。
全体では、「社会保険に加入できる仕事につきたい」が32.7%、「社会保険が適用にならない職場、範囲で働きたい」が14.7%、「社会保険加入有無はこだわっていない」が40.3%となりました。
昨年、おととしの同時期に同様の調査を実施しており、今回の結果では今までで最も「社会保険が適用にならない職場、範囲で働きたい」の回答率が低い結果となりました。
また、「わからない」の割合は今までで最も高く、対応を決めかねている人が例年より多いようです。
調査概要
調査対象/総合求人サイト『イーアイデム』の会員で、2023年9月1日~9月30日の期間に『イーアイデム』から求人に応募した人
調査方法/インターネット調査
調査主体/株式会社アイデム
調査期間/2023年9月2日~10月5日
有効回答/419名
関連情報
https://apj.aidem.co.jp/enquete/list/1/
構成/清水眞希