ドクタートラストが社内に設置した研究機関・ストレスチェック研究所では、ストレスチェックサービスを利用した累計受検者163万人超のデータを活用して、さまざまな分析を行なっている。
今回は2022年度にストレスチェックサービスを利用した受検者のうち、およそ41万人の結果を男女別に分析。それぞれの傾向や特徴を調査したリポートが到着したので、その概要を紹介する。
男性、女性の不良回答
ストレスチェックは、80の各設問に対して「そうだ」、「まあそうだ」、「ちがう」、「ややちがう」の4択形式で回答する。
下の図は2022年度の男性、女性のストレスチェックの結果を不良回答率の高い順にランキング化したものだ。数値は大きいほど不良(好ましくない)を示している。
男女ともに、不良回答1位は「一生懸命働かなければならない」、2位「かなり注意を集中する必要がある」、3位「勤務時間中はいつも仕事のことを考えていなければならない」となった。
男性は、「高度の知識や技術が必要なむずかしい仕事だ」が6位にランクインしている点が特徴的。一方、女性では、7位に「どのくらい気軽に話ができますか?(上司)」、10位に「あなたの個人的な問題を相談したら、どのくらいきいてくれますか?(上司)」がランクインした。
これらを踏まえると、男性は「高度な知識や技術が必要となるような業務を求められること」、女性は「上司とのコミュニケーション不足」をストレスに感じている人が多いと考えられる。
※経済産業省「「働く女性の健康推進」に関する実態調査」(2018年)で、女性従業者に対して、勤務先で女性特有の健康課題や症状で困った経験の有無を質問したところ、月経関連の症状が72%、PMS等が43%という結果となりました。ストレスチェックのうち「身体反応の領域」では、女性ホルモンが心身に影響を与える項目が多いため、今回の比較からは除外します。