アルコール有料、門限は深夜0時でも大盛況周辺
SXSWは高価なバッジを購入すれば深夜まで開催されているどのイベントにも無料参加できて、そこでは無料のフードやアルコールがふるまわれるのだが、シドニーは規制があって少しだけ状況が異なる。特にアルコールに対する規制が厳しく、フードやスナックは無料でもアルコールは有料というのがほとんどだ。その値段も日本に比べて数倍とかなり高く、会場から持ち出すのも禁止だ。
レストランやホテルのバーエリアを借り切ったライブイベントや上映会はあちこちで行われていたが、店舗は基本的に24時間営業が禁止なので、ほとんど深夜を超えるぐらいで終了となっていた。会場がシドニーの中心部なので人の数は多かったが、街中でさわいでいる人たちを見かけるということはなく、その点ではSXSW気分をもっと楽しみたいという参加者にとってはやや物足りなかったかもしれない。
TikTokをはじめたくさんのスポンサーがレストランなどを借り切ってライブイベントを行っていた。
ゲーム推しで若い参加者がいっぱい
今回のSXSWシドニーで印象的だったのはゲーム関連の展示やイベントが多かったことだ。オースティンでもゲーム関連のイベントは人気で、ほぼ独立してそれだけで人が集まっているようなところもあったが、シドニーはさらにその印象が強い。
週末に入る後半になるとEXPO会場はもちろん、会場内にもゲーム関連の展示やイベントが増え、どこも行列ができるぐらい人がいっぱいだった。特にICCの隣にある9000人が収容できるAware Super Theatreで開催されたゲームイベントは、eスポーツなどの人気プログラムが開催されていたことから会場は若い参加者の熱気にあふれ、ライブイベント以上にすごい盛り上がりを見せていた。
EXPO会場は新作ゲームをプレイしようと若者の行列ができていた。
ゲームイベントが開催されたシアターは満席で入場規制もされていた。
日本でおなじみのインディーゲーム「BitSummit」は会場から離れたセントラル駅の高架下で特別ブースを出展していた。
SXSWシドニーは来年も引き続き開催されることが予定されており、スピーカーの登壇やスポンサーの募集を開始している。次回はどのような内容になるのか、また日本から参加者が増えるのかが気になるところだ。
取材・文/野々下裕子