日本でのプジョーは「208」や「308」など、コンパクト系のモデルの知名度が高い。しかし、フランスを代表する自動車メーカーは、ミドルクラスやアッパーミドルクラスのモデルにも力を入れている。「408」はミドルクラスのモデル。プジョーは乗用車を造り始めた時から3ケタの数字を使用し、間に「0」を入れてきた。「4シリーズ」も初代は、1955年にデビューした「402」に始まる。以来、モデルチェンジ毎に最後の1ケタの数字を増やしていったが、当然、9までいくと次が問題になった。そこでプジョーは2012年にこの方針を変更。「4シリーズ」も、2010年に最初の「408」が登場し、以降、フルチェンジでも「408」を踏襲している。
るプジョーのファストバックSUV「408 GT HYBRID 1st Edition」
最新モデルは2023年6月に日本に上陸。ラインナップは「アリュール」(受注生産)429万円、GT(499万円)、GTハイブリッド(629万円)、GTハイブリッド・ファーストエディション(669万円)。
今回、試乗したのは1st Editionで、初回限定80台の特別仕様車。GTハイブリッドをベースにブラックナッパレザーシート、パノラミックサンルーフ、フォーカス製HiFiオーディオの3点を特別装備として、ボディカラーはブルーグリーンの鮮やかな色を専用色にしている。価格はボディカラーも含めて、ノーマルより40万円高というのは「まぁ、納得の設定」だろう。
改めて「408GTハイブリッド」を見てみる。ボディーサイズは全長4700mm、全幅1850mm、全高1500mm、ホイールベース2790mm。スタイリングはルーフからリアウインドをテールエンドまで、延ばし、リアゲート付きにしたファストバックスタイル。フロントマスクはセンターにライオンマークを配したフレームレスグリルでボディー同色を採用。薄型のマトリックスLEDヘッドライトは、走行状態に応じて自動で照射をコントロールする。
さらに両サイドにはライオンの牙をモチーフにしたLEDデイタイムランニングライトを配している。リアにはやはりライオンの爪をイメージした3本のLEDランプが採用されている。タイヤは19インチ。試乗車はミシュランの新製品「eプレマシイ」205/55R19を装着していた。
このクラスのファストバックSUVスタイルは時代の主流のようで、身近ではトヨタの「クラウンクロスオーバー」(全長は「408」より230mm長く、全幅は10mm狭く、全高は40mm高く、ホイールベースは60mm長い)がある。