残業代は1分単位で計算すべき！残業代、残業時間の切り捨ては原則違法だって知ってた？

2. 残業代が発生する「労働時間」｜見落とされがちなパターンは？

労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間（＝労働時間）については、残業代を含む賃金が発生します。

特に以下のような時間については、本来であれば労働時間に含めるべきなのに、労働時間として取り扱わず残業代を支払わない会社がよくあります。

・朝礼
・就業前の準備（私服から制服への着替えを含む）
・手待ち時間（待機時間）
・片付け（制服から私服への着替えを含む）
など

これらの時間について賃金が支払われていない場合は、賃金の一部が未払いとなっているかもしれません。労働基準監督署や弁護士に相談して、未払賃金請求を検討しましょう。

3. まとめ

残業時間の集計方法が不適切な会社は、依然として多数存在します。

未払い残業代請求は、過去3年間遡って行うことができます。本来支払われるべき残業代が未払いであれば、会社に対する未払い残業代の請求をご検討ください。

取材・文／阿部由羅（弁護士）
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ（全国大会優勝経験あり）、囲碁、将棋。
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