軽くて高性能でしかも安い!釣り好きにおすすめしたい電動リール用のリチウムバッテリー「マグクルーズ スーパーミニバッテリー 10Ah 14.8V」
2023.10.29お値段に納得し、購入してしまった「マグクルーズ スーパーミニバッテリー 10Ah 14.8V」
かくなる上は購入と腹を決めつつ、他社製品でもっと安いものはないのかとネットを探す。すると、“【超軽量・スーパースリム】すごすぎる!! 超おススメ船用電動リールバッテリーの決定版!!”なる、釣具店のブログが見つかった。その製品は「マグクルーズ スーパーミニバッテリー 10Ah 14.8V」。マグクルーズがメーカー名だろう。10アンペアで、ヤフーショッピング最安値は実質約24000円。ダイワは12アンペアだが、我が釣りには10アンペアで十分だ。というもの9.2アンペアのダイワで錘200号水深200mの鬼カサゴに何度となく挑んだが、充電量はインジケーター上では半分と減ったことはない。愛機「9200WP」の重さ1070gに対し、こちらは695gと圧倒的に軽い。サイズも画像の通り、俄然コンパクト。さらに電動リールや充電器との接続は、ワニグリップでなく2芯式と使いやすい。マグクルーズがどんな会社かは不明ながら、釣具店ブログ、スペック、お値段に納得し、購入してしまった。
「マグクルーズ スーパーミニバッテリー 10Ah 14.8V」。
製品が到着するや、看板に偽りなしだ。強いて不安を挙げれば、釣りの最中の充電切れくらいか。もっとも新品でこんなことが起きれば不良品だ。心配には及ぶまい。晴天波穏やか予報の10月12日、3月に人生最大の54cm甘鯛を釣り上げた葉山のたいぞう丸に向かう。この日はめでたくも67歳の誕生日、新品ギア金8万円超也のご利益もあるはずで、好釣果間違いなしだろう。6時半に出港するや船長が、「昨日は60cm級の白甘鯛をバラしてとても悔しく、釣り上げてもらいたいと気合い入っています」と力強くアナウンス。まずはシロアマ狙いで約40mと浅いポイントから釣り開始だ。
第1投は中層でアタリ。グイグイ引いて横に走るのでサバと確信。ところが釣り上げると30cmほどの魚体はサバ風だが、体の模様が全く違う。船長に尋ねると「クロマグロです。逃がしてください」。本鮪の幼魚だ。これは幸先いい!? 続いてハナダイ、良型のイトヨリ、ホウボウと4連釣。8時近くに本日初の甘鯛が顔を見せるが、いかんせん小さい。その後の甘鯛は、10時頃に上がった少々のサイズ・アップのみ。当日の釣り船ブログに船長が、“外道含めアタリ少なかったので、パッとしなかったですね”と書いたように渋い日に当たってしまい、久しぶりの貧果に終わった。とはいえ持ち帰った魚は、サイズ・アップ甘鯛は湯引きの刺身、良型イトヨリはオリーブオイルで塩焼き、小型のイトヨリ3尾、同ハナダイ、同甘鯛、同ハタ(本来ならリリースサイズ)は干物、以上8尾からのアラは潮汁にと、食べ物としては満喫した。
パッとしない釣果でも、新品ギアは金8万円超也の価値は十分にあった。釣りバッグは新しいからといって特にどうということもないが、リールは巻上げ速度に驚いた。これまでのリールより、1.5倍くらい速い印象だ。巻上げ時間が短縮されたので、餌がついているかチェックするための“手返し”が増えた。つまり餌なして釣っている時間が減るので、魚の活性がいい日ならより好釣果が期待できる。
4つ点灯で充電量85%以上、3つで65%以下、2つで40%以下、1つで20%以下、0で0%と取説にある。となると、65%を超えて85%未満の場合はどう表示されるのとツッコミたくなるのが、文系(文学部)出身者の野暮なところ。素晴らしき理系出身者がこの製品を生み出したはずだ。
そしてバッテリー「マグクルーズ スーパーミニバッテリー 10Ah 14.8V」。船では棚に置いたままなのでその軽量ゆえのありがたみは感じないが、釣りバッグに入れての持ち運びでは従来に比べて約400gの軽量化効果は大きい。容積もおよそ半分くらいなので、釣りバッグの収納力も上がる。もちろん釣り最中の充電切れもなかった。それどころか、釣り前も釣り後もバッテリーのインジケーターは4つ点灯。4つ点灯は充電量85%以上という取説を前提にすれば、甘鯛釣りを7時間やっても充電量は15%も減らなかったことになる。錘60号、水深40〜110mと、軽めの錘、浅めの水深だったからかもしれないが、鬼カサゴのような重い錘を使う中深場釣りでも心配なしと言えよう。
それにしてもこのバッテリーを開発・廉価で市販化したメーカー、マグクルーズには恐れ入る。ちょっと大袈裟に言えば、無名メーカーから大手有名メーカーの半分の価格で、高性能スポーツカーが登場したかのようだ。
PS:今回同行した釣友の岡野さんは、長年ドスンと重い鉛バッテリーを使用。マグクルーズを横目にしたら間違いなくお買い上げと睨んでいたが、案の定、翌日ポチッ。
文/斎藤好一