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培養フォアグラ、あたらない牡蠣、ハイブリッド卵、食品供給を持続可能なものにする最新フードテック

2023.10.24

植物性たんぱく質由来の液卵

植物肉「ミラクルミート」を開発・製造するフードテックベンチャーのDAIZ株式会社が、2023年8月に鶏卵と混ぜて使用する植物性たんぱく質由来の液卵「MIRACLE EGG(ミラクルエッグ)」を開発したことを発表した。

「ミラクルエッグ」

深刻な鶏卵の供給不足と価格の高騰に直面している昨今、外食・小売業界では卵使用メニューの休止・休売が相次いだのを背景に、ミラクルエッグと鶏卵を混ぜ合わせたハイブリッド液卵の開発に至った。

従来の植物性代替卵商品では業務用液卵との混ぜ合わせがむずかしいが、ミラクルエッグはそれが可能。大豆を原料としながらも鶏卵と同じ温度・加熱時間で固まる点や、鶏卵と混ぜ合わせても風味に違和感がない点から既存の卵加工品と同じ製造インフラ・同じ調理法を用いることができるという。

同社の広報である井手口陽香氏は、ミラクルエッグの商品化について次のように述べる。

「ミラクルエッグは業務用液卵と混ぜる液体状の食品として商品化を予定しています。すでに多くの食品メーカー様などからお問い合わせをいただいており、2024年中には総菜や製菓・製パンなどの食品メーカー、一般量販店、外食等への提供開始を目指しています」

「ハイブリッド液卵」を使用して作られたプリン

この畜産・水産業と共存する「ハイブリッド戦略」については、植物肉原料「ミラクルミート」においても行っている。2023年7月にはセブン‐イレブンのナゲットやツナおにぎりへの植物肉原料の供給も始めた。

「ミラクルミートと肉や魚を混ぜ、余計な添加物を加えずにおいしさを実現するハイブリッド製法により、大切な産業である畜産業や水産業と共存する未来を目指しています。

セブン‐イレブンが2023年7月に全国の店舗で販売開始した新シリーズ『みらいデリ』のうち、ナゲット・手巻おにぎり(ツナ)の2商品にセブンイレブン様専用に開発した発芽えんどう豆由来のミラクルミートが採用されました。『みらいデリ ナゲット』はミラクルミートと鶏肉を使用しており、えんどう豆本来の苦みや臭みを抑えながら美味しさを追求しました。『みらいデリ おにぎり ツナマヨネーズ』はミラクルミートと通常のツナを使用したツナマヨネーズを使用しています。繊維感を残す製法で、ツナのような食感に仕上げています」

セブン-イレブン「みらいデリ ナゲット」

持続可能な食品供給のためには、既存の食品産業を守り続けることも重要だが、新たなフードテックによる開発もその一助となることに希望がわいた。今後のさらなる技術革新に期待したい。

文/石原亜香利

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