人生100年時代、できるだけ長きに渡って自身のキャリアを充実させ続けたいものだ。そのためには、自分に最適な働き方やキャリアの積み方を見つけることが必要になる。近年は「○○キャリア」というキーワードが増えているが、その中でも今回は「セカンドキャリア」「デュアルキャリア」「パラレルキャリア」について取り上げ、それぞれの意味を有識者の下、解説する。自分の新しいキャリアづくりのヒントにしてほしい。
セカンドキャリア
セカンドキャリアとは、一般に定年退職後のキャリアを指す。
“人生のリスタートを伴走するセカンドキャリア専門家”である田中優美子氏は定義として次のように述べる。
「セカンドキャリアとは、『第2の人生における職業』。定年後や出産・子育て終えた後の女性が再び就業することなど、広く定義しています。これからの時代、キャリアを会社にゆだねるのではなく、個人が将来を見据えたキャリアプランに基づいて、転身やキャリアアップを目指すといった意味合いが強くなってきています。今の職業や年齢に関係なく、誰もがセカンドキャリアを再考する必要があるといえます」
会社員は必ず直面するセカンドキャリア。充実させるために現役時代からやるべきことを挙げてもらった。
●セカンドキャリアを充実させるために現役時代にやらないと後悔すること
1.中長期のキャリアプラン作成
2.学びとチャレンジ
3.人とのつながり・人脈づくり
4.マネープランの策定・資金準備
5.心身の健康管理
またセカンドキャリアを充実させるためには、次のように考えるといいそうだ。
「現在の仕事を持ちながらの新たなキャリアへの転身は、覚悟やエネルギーが必要です。不確実さやリスクを伴うため、柔軟性や適応力など心折れない回復力(レジリエンス)が求められます。これまでの自分のキャリアや能力を棚卸して、過去の成功体験を振り返り、自己評価を高め、おごりなき自信を持つこと。そして何よりも、なぜ働くのか?という職業観、価値観を磨くことでご自身が望むキャリアを目指していきましょう」