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なぜドコモのネットワークはつながらなくなったのか?「つながりにくい」に見え隠れするNTT再編の影響

2023.10.20

300億円の先行投資とMU-MIMOなどの新技術導入で通信品質改善を目指す

 2023年4月と8月に続き、NTTドコモは10月に「ドコモ通信品質改善の取り組みについて〜全国2000か所以上のエリアおよび鉄道動線への集中対策」と題した説明会を開催した。内容としては、混雑が指摘され、従来から対策に取り組んできた都内4エリア(渋谷、新宿、池袋、新橋)の状況、エリア品質改善対策の強化、「点」と「線」による集中対策などが説明された。

2023年10月に開催された「ドコモ通信品質改善の取り組みについて」の説明会には、NTTドコモの常務執行役員 ネットワーク本部長の小林宏氏が登壇し、対策を説明した。

 まず、都内4エリアのうち、渋谷については駅ホーム内の屋内アンテナの再配置をはじめ、駅周辺基地局の5G/4G設備増強、カバーエリア調整など、一部の計画を前倒しで実施することで、5G/4Gともに十分なスループット(通信速度)が得られるレベルに改善されたという。新宿、池袋、新橋についても同様の対策により、スループットが向上し、5Gエリアも拡大している。

 エリア品質を確認する手法として、トラフィックデータやSNSなどの情報を活用し、ユーザーからのエリア申告の予兆を検知することで、あらかじめ対策を打つ方針が示された。SNSからの情報分析については、NTTドコモが2023年8月に報道発表した大規模言語モデル「LLM付加価値基盤」を活用し、対策の優先度や場所などの情報を活用する。

2023年10月に催されたNTTドコモの説明会では、新たにユーザーからのエリア申告の予兆を検知し、あらかじめ対策を行なうほか、NTTドコモのLLM付加価値基盤(大規模言語モデルによる付加価値基盤)により、SNSの投稿などを分析し、いち早く対応できるように取り組むことが説明された

 そして、これまであまり積極的に採用してこなかったアンテナ技術「Multi-User MIMO」を導入することも明らかにした。「MIMO」は送受信の双方で複数のアンテナを同時に使い、通信品質を向上させる技術で、他社のモバイルネットワークでは導入されていた技術になる。今回、NTTドコモでは小型かつ低消費電力の装置を導入する予定で、すでにフィールド試験では2倍の容量を確認できているそうだ。

他社にやや遅れる形になったが、アンテナ技術の「Multi-User MIMO」を導入し、最適な上り方向の通信経路を選べるようにチューニングをして、ネットワークの品質を向上させるという

 また、NTTドコモが掲げた「「点」と「線」による集中対策」は、2023年12月までに、将来需要を見据えた300億円の先行投資を行ない、全国2000か所以上の基地局と鉄道動線において、設備増設などの対策をする。さらに、2024年以降もこれまで行なってきた対策をベースに、計画的な対応を続け、通信品質の改善を図っていく考えだという。

将来需要を見据え、300億円の先行投資を実施し、年内には設備増設などの対策も完了する計画を示した

今後、多くのユーザーが集まる集客イベントでは、可搬型基地局や4G/5G移動基地局車の配備を増やすなど、トラフィック対策を強化する方針だという

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