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急成長を遂げるBYDと高収益体質のテスラ、2大電気自動車メーカーの根本的な違いとは?

2023.10.15

中国の電気自動車メーカーBYDが大躍進を遂げています。

メルセデスグループやBMWを押し退けて、2023年上半期の世界自動車販売台数トップ10に食い込みました。2021年は20位にすら入っていなかったメーカーです。

BYDは著名な投資家ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイが10%近い株式を保有することでも知られています。世界中の超一流メーカーがひしめく自動車業界において、圧倒的な存在感を持つようになりました。

着実にテスラの売上規模に近づくBYD

BYDの2023年度上半期の売上高は前年同期間比で1.7倍となる2,601億元(約5兆3,151億円)、営業利益は同3.0倍の137億元(約2,800億円)でした。営業利益率は5.3%。電気自動車は電池にかかる費用が高く、製造にかかる総コストの4割程度を占めていると言われています。

そのため、国内外の主要メーカーは電気自動車部門で利益を出すのに苦心していますが、BYDはしっかりと営業利益を出しているのが特徴です。

テスラの2023年上半期の売上高は前年同期間比で1.4倍の482億ドル(約7兆1,873億円)、営業利益は同35.4%減の50億ドル(約7,456億円)でした。営業利益率は10.5%。営業利益率はテスラの方が高くなっています。

売上高は2兆円以上開きがありますが、BYDは伸び率が大きく、電気自動車業界の覇者だったテスラを追い越す勢いさえ感じます。

しかし、営業利益率はテスラが圧倒しています。これほど高収益体質なのはなぜでしょうか?

テスラの高収益体質を支える4要素とは?

テスラは伝統的な自動車メーカーとは異なる戦略を取りました。それが高利益率体質に結びついています。従来のメーカーと極端に違う要素は4つあります。

1.     モデルの数が少ないこと

2.     高単価であること

3.     広告費をかけていないこと

4.     販売代理店を通さないこと

現在販売しているのは、モデルS、X、Y、3の4モデルのみ。モデルを絞り込むことによって共通のパーツを使ってコストを下げ、開発費の削減を図ることができます。

テスラがラインナップしているモデル

※TESLA:2023 Q2 Tesla Quarterly Update

新型車の市場投入に伴う、工場の新設も必要ありません。巨額の償却費を削減することができるのです。

テスラは高単価であることも見逃せません。モデルSやXは新車販売価格が1,000万円を超えます。それでもテスラの車は売れるのです。

これは創業者イーロン・マスク氏の戦略が奏功していると言えるでしょう。マスク氏はメディアに積極的に露出し、自身がSNSで情報を発信しました。それにより、彼の経営に対する姿勢や、テスラ社のビジョンに魅了される人々が続出しました。環境問題も相まってテスラの車を購入する機運も生まれたのです。

日本の自動車メーカーの場合、車の速さや広さ、快適性などの機能売りをしがち。テスラは独自のブランドを構築して盤石なファン層を固めました。

そのため、広告の出稿をほとんど行っていません。オーナーの紹介プログラムを構築し、販売戦略に信頼感を組み込みました。

更に代理店を通さず、Webでの直販スタイルをとっています。ディーラーを通す場合、自動車メーカーは一定のマージンを支払わなければなりません。テスラにはそれがないのです。

テスラが自動車メーカーの中でも、圧倒的な利益率を保持しているのはこのためです。

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