大人たちが知らない間に移り変わる、子どもが遊ぶおもちゃのトレンド。今年の上半期はどんな玩具が売り上げを伸ばし、また、どんな玩具が売り上げを減らしたのだろうか?
GfK Japanはこのほど、全国の家電量販店、総合量販店、インターネット販売における2023年上半期(1-6月)の玩具販売動向を発表した。
玩具販売動向…2023年上半期の玩具販売額は前年比13%増
2023年上半期(1-6月)の全国の家電量販店、総合量販店、インターネットにおける玩具販売は金額前年比13%増となった(図1)。
大分類別にみると、2022年に引き続きトレーディングカードの販売が伸びた「ゲーム」の金額は34%増と、今期も純玩具全体の金額拡大をけん引した。大分類ゲームが玩具全体に占める金額構成比は、前年同期から6%ポイント拡大し約4割に達した(図2)。
「ぬいぐるみ・人形」は、純玩具に占める構成比は4%と小さいながらも、「ポケットモンスター」や「ちいかわ」のアイテムが好調に販売を伸ばしたことなどにより、金額が21%増となった。「男児玩具」は、上半期としては2019年以来4年ぶりのプラス成長となった。「仮面ライダーシリーズ」や「ウルトラマン」などの男児キャラクター関連では、テレビ連動商品やソフビ人形の販売が好調に推移した。
ガンダムや仮面ライダーとのコラボレーションが話題となった「トミカ」や映画コンテンツとのコラボレーション商品を多く展開する「ホットウィール」などが含まれる「ミニカー」は、金額前年比が23%増となるなど、男児玩具の金額拡大を後押しした。
一方で、やや厳しさがうかがえる大分類もある。「基礎玩具」においては、2020年3月以降の巣ごもり需要によって販売が拡大したプレスクール知育玩具やブロック玩具の金額が前年割れとなっている。女児玩具は、上半期としては2020年から4年連続のマイナス成長が続いている。2018年から19年にかけて盛り上がりがみられたサプライズトイのような、市場を大きく動かす女児玩具の登場が待ち望まれる。