DIME MAGAZINE
NTTドコモは、マネックスグループおよびマネックスグループの子会社であるマネックス証券と資本業務提携契約を10月4日に締結したと発表した。
今回の資本業務提携契約の締結により、ドコモは、マネックス証券が株式移転にて設立する中間持株会社の株式の譲渡および第三者割当増資にて、中間株式会社の株式および議決権割合の約49％を保有する。また、取締役の過半数を指名する権利をドコモが有することなどから、中間持株会社および中間持株会社の子会社であるマネックス証券は、実質支配力基準に基づき、ドコモの連結子会社となる。
背景と目的
ドコモは、スマートライフ事業において、金融・決済領域を事業の柱として取り組みを拡大。「dカード」や「d払い」などの決済分野を中心に投資・融資・保険等のFinTechサービスも併せて、顧客のマネーライフをサポートしている。
そして今回、マネックスグループおよびマネックス証券と提携することで、投資分野に本格参入。顧客に最も選ばれる次世代の画期的な資産形成サービスの提供、投資による個人の資産形成が大きく前進するような社会的インパクトの創出、顧客の“ウェルビーイング”の向上を目指すとしている。
業務提携の概要
本資本業務提携契約では、以下の取り組みについて実施の検討をすすめていく。
・はじめての顧客にも手軽で簡単な資産形成サービスの提供
「d払い」アプリを通じて、投資がはじめてという顧客にも使いやすいUIを採用した資産形成サービスを提供。顧客に寄り添った情報や商品を継続的に提供することで、着実な資産形成をサポートする。
また、本資産形成サービスでは、「d払い」との連携はもちろんのこと、「dポイント」・「dカード」・「dアカウント」などとマネックス証券サービスを連携していく。取引や残高、口座開設に応じた「dポイント」の還元や「d払い」・「dカード」による入出金や積立が可能になることで、より多くの顧客が手軽に資産形成をいただける環境を提供する。
・両社のデータを活用した一人ひとりへの最適な商品の提案
ドコモが保有している9,600万の会員データとマネックス証券のデータを、顧客から同意を得ている範囲で掛け合わせ、金融CRM（Customer Relationship Management）を構築。CRMの情報に基づき顧客のニーズを可視化することで、より一人ひとりに適した商品の提案を可能にする。
・ドコモショップなどを通じた投資情報・金融教育コンテンツの提供
投資がはじめての人からなじみのある人まで、幅広い顧客が利用できる情報コンテンツや教育サービスなどを提供。ドコモのオウンドメディアやドコモショップでのセミナーを通じて展開し、顧客の投資知識・金融リテラシーの向上を後押しする。
・AIによる顧客サポート
AIを活用し、顧客それぞれの投資に関するお悩みの解決に向けたサポートを実施する。
・STO（セキュリティ・トークン・オファリング）などの次世代金融商品の取り扱い
社会の流れとともに変容するさまざまなニーズに対応した、先進的な金融商品の開発・販売を実施する。
資本提携の概要
・資本提携手順
本資本業務提携契約に基づく資本提携は、以下の手順で行なわれる。
（1） マネックス証券が、株式移転の方法により中間持株会社を設立し、マネックス証券の発行済株式の全部を中間持株会社に取得させる。
（2） マネックスグループが、中間持株会社の普通株式の一部をドコモに譲渡し、また、中間持株会社は、同時にドコモを割当先として中間持株会社の普通株式を発行する。
（3） （1）および（2）の結果、中間持株会社の議決権所有割合は、マネックスグループが約51％、ドコモが約49％となり、ドコモおよびマネックスグループが協力して中間持株会社を通じたマネックス証券の運営にあたる。なお、本中間持株会社及びその完全子会社であるマネックス証券は、ドコモが中間株式会社の株式および議決権割合の約49％を保有し、取締役の過半数を指名する権利を有することなどから、実質支配力基準に基づき、ドコモの連結子会社となる。
・実行日
2024年1月4日（予定）
・実行日以降の中間持株会社名称
ドコモマネックスホールディングス（株）
関連情報
https://www.docomo.ne.jp/
構成／立原尚子
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