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アニメ業界における生成AIの活用に対し、業界従事者の7割超が「何らかの規制が必要」

2023.10.11

様々な業界において活用が進む生成AI。そんな中、アニメ業界においてはこの技術革新をどのように受け止めているのだろうか?

一般社団法人日本アニメフィルム文化連盟(NAFCA)はこのほど、「アニメ業界とAI(人工知能技術)に関する意識調査」(回答数3,854件、2023年6月9日〜6月30日)を実施し、その結果を発表した。

アニメ業界を対象とした生成AIに関する意識調査の結果

今回の調査は (1)NAFCA会員へのメール (2)X(旧Twitter)などのSNS、以上2つの方法で告知したが、2023年6月時点ではまだ会員数が少なかったことも影響し、回答者のほとんどは非会員となった。

回答者の年代は20代が最も多く45%、次ぐ30代が34.4%と、若手が大半を占めている。またアニメ業界従事者であると答えた人数は全体の1割程度となった。アニメ業界従事者の職種内訳は「作画(原画、動画、動画検査等含む)」が最も多く38.5%、以下「CGアニメーター/デザイナー」が12.5%、「キャラクターデザイナー、作画監督」が12.3%とアニメの絵を描く職種の方が多く、声優、美術関連などが続くが、アニメ業界の職種は非常に多種多様であることがこの解答からもわかった。

(図1:「「アニメ業界従事者」と答えた方へ。あなたの主な職種はなんですか?」)

具体例を伴わないAIと規制に関する設問「AIの使用に関する規制について、あなたはどのように考えますか?」への回答は「例外を除いて原則規制すべき」が46.3%、「全面的に規制すべき」が27.4%と、合わせて73.7%が、何らかの規制が必要だと考えていることがわかった。

一方で「極端なもの以外は規制すべきではない」が16.1%と、技術の発展を期待する声も存在することがわかる。

(図2:「AIの使用に関する規制についてあなたはどのように考えますか?」)

具体例を伴う設問で見ると、「有名人か一般人かを問わず、特定の個人の声になれるボイスチェンジャー技術」へは81.1%が「規制が必要」だと考えるとともに、「『AI利用禁止』と明記しているデータでも機械学習に利用する行為」への規制は87.4%が「規制が必要だ」と回答しており、アニメ業界従事者やファンは著作権への意識が非常に高いことがうかがえる。

しかし「実在しない人物を登場させる」こと、および「実在する街並みをAIで変換使用すること」の設問では「規制すべき」と答えた割合がぐっと下がり、順に60%、29.7%となり「規制すべきでない」と答えた割合もそれぞれ16.1%、34.8%と、実在の人物の権利(肖像権等)を直接的に毀損しないのであれば、闇雲にAIを規制するのではなく、アニメや漫画の素材として活用する道があるのではないかと考えている人も少なくないようだ。

ただし、「実在しない人物」および「実在する街並みの改変」に関する設問では「どちらとも言えない」が23.9%、35.5%と他の設問と比べて大きく増えており、条件によっては規制すべき/するべきではないの回答が変動し得る状況と言える。(理由については後述)

(図3:「AIを使えば、有名人か一般人かを問わず、特定の個人の声になれるボイスチェンジャー等を容易に作成可能です。この技術の規制について、あなたはどう考えますか?」)

(図4:「現状日本では、著作権者が『AI利用禁止』と明記していても、その画像や動画のデータを取り込んでAIに使用することは原則として著作権侵害に当たらないとされています。著作権者の意に反して創作物を生成AIに利用する行為の規制について、あなたはどう考えますか?」)

(図5:「AIがネット上の画像データを使って生成した「実在しない人の顔」を、漫画やアニメのキャラクターとして登場させる行為の規制について、あなたはどう考えますか?」)

(図6:「実在する街や家並みを撮影した画像をAIによって絵画に変換し、アニメや漫画の背景に使用することはすでに活用されています。あなたは、このようなAI活用の規制についてどう考えますか?」)

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