小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

ショート動画の流行で収益性が悪化したUUUMに復活の道筋はある?

2023.10.03

相互送客によるグループとしてのシナジー効果拡大か

UUUMを買収したフリークアウト・ホールディングスは、いわゆるアドテクの会社。広告配信の効率を上げるためのシステムを提供しており、ユーザーは広告スペースの買い付け、入札、配信などの管理を行うことができます。フリークアウトの業績は底堅く推移しているものの、成長性が失われていた面は否めません。

UUUMを傘下に収めることにより、インフルエンサーマーケティングへと事業領域を拡大しました。

フリークアウト取締役 CFOの永井秀輔氏は、2023年9月期第3四半期の決算説明においてUUUMとのシナジー効果について問われ、TikTokやInstagramなどYouTube以外のマネタイズ領域の拡大を挙げました。

フリークアウトは、広告に関連するテクノロジーに強みを持っています。その技術力を生かして、インフルエンサーの広告収入を多チャンネル化するというのです。YouTube以外のプラットフォームからの広告収入が太くなり、アドセンスの収入源を補うことができれば、UUUMの中長期的な課題は解決します。ただし、ノウハウの構築に時間がかかるのは間違いないでしょう。

これは明言していませんが、足元では両社の顧客基盤(広告主)の相互活用を計画しているはず。アドテクを扱うフリークアウトのような会社の場合、契約した顧客のアップセルが難しいという課題があります。

インフルエンサーマーケティングは、キャンペーンや新商品発表などで爆発的な認知拡大、集客効果に期待ができます。瞬発力の高い施策は、フリークアウトの得意分野ではありません。データを積み重ねて少しずつ広告成果を高めることに、事業の真髄がありました。

UUUMを傘下に収めることによって、フリークアウトは広告主に提案できる幅が広がります。これはUUUMも同様で、YouTubeのPR案件などで契約した顧客をフリークアウトに送客し、中長期的な広告効果を高める提案ができます。

両社の顧客基盤の活用により、グループとしてのシナジー効果は高まるでしょう。

こうして見ると、UUUM単独で事業を継続し、業績を伸ばし続けるのは困難だったのかもしれません。ユーザーは長尺の動画から遠ざかりました。その変化は極めて短い期間が起こっています。

UUUMは成長スピードが速かった分、限界が訪れるのも一瞬でした。時流に乗ってビジネスを展開する事業の難しさを物語っています。

取材・文/不破聡

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年11月15日(金) 発売

DIME最新号は「2024年ヒットの新法則!」、永尾柚乃、小田凱人、こっちのけんと他豪華インタビュー満載!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。