機械ではなく「道具」としてのコーヒーメーカーを作りたい
今回、スペシャルティコーヒーを美味しく飲んでもらいたいという想いの他にも、コーヒー体験を提供する上で大切にしていた考えがあったという。
「サイフォニスタは開発当初から、家電ではなくて『道具』の位置づけで作りたいと考えていました。だから、すべてを自動にはしたくなかったんです。コーヒーを抽出するまでは機械がやりますが、実際にコーヒーを注ぐのはユーザーの皆様にやってもらいたいなと。そこで、レバーを手前に引いてコーヒーをカップに注ぐ仕様にしました。ここはあえてアナログにすることで、『自分でコーヒーを淹れた体験』を楽しんでもらいたいという想いがあります。生産者や焙煎家によって丁寧につくられたコーヒー豆を美味しく淹れるところまではコーヒーメーカーが担当し、最後の注ぐところはユーザー体験として残しておきたかったんです」(和泉さん)。
「非日常体験ができるコーヒーメーカー」と嬉しい反響
2年の開発期間を経て、2023年2月に発売されたサイフォニスタ。発売後の反響について泉さんは次のように振り返る。
「サイフォニスタは、しっかりと説明しないと良さが伝わらない商品だと思っていたので、一般発売の前にメディアの皆様に向けた体験会を開催したんです。体験会当日の夜からテレビやWEBメディアなど、さまざまな媒体で紹介してもらい最終的には230以上の媒体で露出していただきました。おかげさまで、計画よりも順調に販売できています。また、サイフォニスタの良さをプロの方には分かっていただけても、一般のユーザー様からはどのような感想をいただくか不安だったんですが、『非日常体験ができる』『発想に感心した』などの嬉しい声をいただき安心しました」(和泉さん)。
今回の開発で「0から1」の商品開発を実現した経験について朗らかな笑みを浮かべながらこう話す。
「開発チームとしてもこれまでとは違うアプローチで開発を進めてきたので、振り返ると非常に濃厚な経験ができたと思っています。0から1を作ることの大変さや苦しさを感じながらも、具現化できた時の喜びや楽しさもみんなで味わえましたね」(和泉さん)。
多くの方のコーヒーライフを充実させたい
タイガーでは、サイフォニスタを通してスペシャルティコーヒー業界を盛り上げるべく、アンバサダープログラムを実施している。
「コーヒーのプロのお店にサイフォニスタを置いてもらい、サイフォニスタの良さを広めていただくアンバサダープログラムを実施しています。来店したお客様は、試飲ができ、サイフォニスタの良さを体験していただけます。多くの方にサイフォニスタを知ってもらい、自宅でのコーヒーライフをより充実させていただけたらいいですね。なかなか新しいユーザーを獲得するのが難しいコーヒー店にとっても、サイフォニスタを通して、新たなお客様との出会いを生み出せるきっかけとなれたらと思っています。今後はご参加いただける店舗数をもっと増やしていきたいですね」(和泉さん)。
公式サイト:https://www.tiger-corporation.com/ja/jpn/product/coffee-machine/ads-a/
取材・文/久我裕紀
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