部下に弱みを見せたくない理由、「部下に不安を与えてしまうと思うから」が最多
弱みの⾒せ⽅は、「業務中の雑談として話している」が55.4%、「業務外の飲み会等で話している」が41.6%という結果に。
部下に⾒せている弱みは、「⾃分の性格」や「苦⼿なタスクや仕事」など。弱みを⾒せている理由や⽬的は、「コミュニケーションがスムーズになる」や「部下に助けを求めやすくなる」などがあげられていた。
『オープン上司』のうち、Q7で「わからない/答えられない」以外を回答した人に、「Q8.Q7で回答した以外に、部下に⾃⾝の弱みを⾒せている理由や⽬的があれば、⾃由に教えてください。(⾃由回答)」(n=94)と質問したところ、「世代による壁を無くすため」や「プレッシャーが軽減できる」など55の⾃由回答を得ることができた。
⾃由回答・⼀部抜粋
・47歳:相⼿のことを知るにはまず⾃分のことを知ってもらうことが⼤切。
・48歳:世代による壁を無くすため。
・51歳:仕事に対するプレッシャーが軽減できる。
・41歳:あえて弱みを⾒せる。
・65歳:⾃ら⾃⼰開⽰しなければ部下も安⼼して悩みを相談できないと思うから。
『オープン上司』のうち4割以上が、部下に⾃⾝の弱みを⾒せることに、「抵抗感があった」と回答。一方で『ストロング上司』は、「部下にもっと⾃⾝の弱みを⾒せたい」と回答したのはわずか約2割であった。
部下にもっと⾃⾝の弱みを⾒せたいと思う理由は、「部下とフラットな⽴場で接することができると思うから」が45.0%で最多。
弱みを部下に⾒せたいのに弱みを⾒せることができないハードルとして最も多くあげられていたのが、「部下に不安を与えてしまうと思うから」であった。
部下に⾃⾝の弱みを⾒せたいと思わない理由は、「部下に不安を与えてしまうと思うから」が54.2%で最多に。
『ストロング上司』のうち、Q13で「わからない/答えられない」以外を回答した人に、「Q14.Q13で回答した以外に、部下に⾃⾝の弱みを⾒せたいと思わない理由があれば、⾃由に教えてください。(⾃由回答)」(n=77)と質問したところ、「⼠気が落ちる」や「毅然と振舞うべき」など34の⾃由回答を得られた。
⾃由回答・⼀部抜粋
・56歳:部下に⾃⾝の弱みを⾒せないのは当たり前のことだと思います。
・42歳:威厳が保てなくなる気がするから。
・56歳:⼠気が落ちる。
・54歳:毅然と振舞うべき。
・62歳:弱みを⾒せることでよい効果があるとは思えない。
「上司の弱み」という観点では、部下側を対象とした調査でも、上司が弱みを⾒せてくれることにより「気軽に相談しやすくなる」「信頼されていると感じる」などのメリットを感じることが明らかになっており、上司と部下の両⽅からコミュニケーションの部分で良い影響を与えるということが分かった。
まとめ
今回の調査では、上司が部下に「弱みを⾒せるかどうか」が、上司部下の関係性だけでなく、組織のエンゲージメントにも⼤きく影響していることが分かった。
かつては、「上司たるもの毅然とした振る舞いをすべき」という意識もあったかもしれないが、働き⽅や価値観が多様になっている現代では、積極的に弱みを⾒せることが部下からの信頼獲得に直結すると⾔っても、過⾔ではないようだ。
弱みの開⽰というとハードルが⾼く感じるかもしれないが、まずは⾃⾝の強みや弱みを分析し、部下との何気ないやりとりの中で⾃⾝のことを話してみるのはいかがだろうか。
調査概要
調査概要:部下に弱みを⾒せる上司/⾒せない上司の⽐較調査
調査⽅法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査
調査期間:2023年6⽉29⽇〜同年6⽉30⽇
有効回答:オープン上司<部下に対して積極的に弱みを⾒せている管理職>101名と、ストロング上司<部下に対して全く弱みを⾒せていない管理職>106名の合計207名
※構成⽐は⼩数点以下第2位を四捨五⼊しているため、合計しても必ずしも100とはならない。
構成/Ara