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大きくなったカバーディスプレイで使い勝手も向上!ガラケー型の縦折りスマホ「Galaxy Z Flip5」を使ってわかった○と✕

2023.09.25

高速レスポンスでカメラも優秀だがトレードオフも

 先に挙げたように、端末のレスポンスは現行モデルの中ではトップクラスと言っていい。スタイリッシュな見た目とは裏腹に、チップセットには最上位モデルと同じ「Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy」を採用しており、リフレッシュレートの高さも相まって操作感は良好だ。メモリ(RAM)が8GBと、上位モデルに比べると少なめだが、アプリの起動も速い。処理能力の高さは、ベンチマークの数値も証左になる。

「Geekbench 6」で計測したスコア。ほかのハイエンドモデルと比べてもそん色ない数値だ

 一方で、フォルダブルスマホをこのコストに抑えるためか、トレードオフになっている部分もある。カメラは、その1つだ。メインカメラは標準、超広角のどちらも1200万画素で、センサー自体は「Galaxy Z Flip4」から変わっていない。Snapdragon 8 Gen 2 for GalaxyのISP(Image Signal Processor)により、画質は向上しているが、最上位モデルには一歩及んでいない印象。画素を統合して、感度を上げるピクセルビニングにも非対応だ。

メインカメラは超広角と標準の2つ。望遠カメラは搭載されていない

 デュアルカメラで望遠カメラを搭載していない仕様も、Galaxy Z Flip4から受け継がれている。デジタルズームは最大で10倍だが、これはメインカメラを引き延ばしたもの。3倍の望遠レンズを搭載したGalaxy Z Fold5と比べても、同じ画角での画質は低くなる。こうした部分は、価格とのトレードオフと言える。折り曲げ可能なディスプレイを搭載しているぶん、どこかで帳尻を合わせているような印象だ。

1倍と10倍の写真。10倍までデジタルズームをかけると、さすがに劣化が目立つ

同じ位置でGalaxy Z Fold5を使い、10倍で撮影した写真。光学3倍からのデジタルズームのため、Galaxy Z Flip5より劣化が少ない

 逆に、フォルダブルならではの撮影機能は、Galaxy Z Flip5の魅力と言っていい。その1つが、閉じたままセルフィーができること。メインカメラはカバーディスプレイのすぐ上に搭載されているため、3.4インチの大きな画面を見ながら、撮影が可能だ。メインディスプレイ上部にセルフィー用のサブカメラも搭載しているが、撮り比べて見ると違いは一目瞭然。明るく、ノイズの少ないセルフィーを撮るなら、本体を閉じたまま撮った方がいい。

メインカメラを使って撮ったセルフィー

こちらは、メインディスプレイ側のインカメラで撮影。暗い場所のためか、メインカメラよりノイズが多い

 また、半開きの状態で固定できるのも、Galaxy Z Flip5の魅力だ。スタンドなどがついたカバーがなくても、机やテーブルの上に置いて撮影できる。集合写真が撮りやすいのはもちろんだが、講演会のスライドを撮影する場合など、本体を固定して複数枚の写真を撮りたい時にも便利だ。撮影以外では、動画視聴にも使える。表示領域は狭くなるが、本体を手に持ったまま画面を凝視する必要がなくなり、映画やテレビドラマのような長時間の映像を見る際に重宝する。

フレックスモードと呼ばれる半開きの状態で利用でき、集合写真を撮ったり、動画を見たりする際に役立つ

 開くとタブレット大になる横開きのGalaxy Z Foldシリーズに対し、やや閉じた時のメリットが薄いようにも思えていたGalaxy Z Flipシリーズだが、カバーディスプレイを大型化したことで、コンパクトなまま使うという新たなスタイルを打ち立てられた印象を強く受けた。その意味で、アプリ表示がラボ機能にとどまっているのは残念。ただ、そのデザイン性は高く、昨日も充実している。フォルダブルスマホの勢いを、さらに加速させそうな1台だと評価できる。

【石野’s ジャッジメント】
質感        ★★★★★
持ちやすさ     ★★★★★
ディスプレイ性能  ★★★★★
UI         ★★★★★
撮影性能      ★★★★
音楽性能      ★★★★
連携&ネットワーク ★★★★★
生体認証      ★★★★★
決済機能      ★★★★★
バッテリーもち   ★★★★
*採点は各項目5点満点で判定

取材・文/石野純也

慶應義塾大学卒業後、宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で活躍。『ケータイチルドレン』(ソフトバンク新書)、『1時間でわかるらくらくホン』(毎日新聞社)など著書多数。

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